L0440300

人工知能

Artificial Intelligence

開講部

工学部

開講学科

情報工学科

開講学年

3年次

開講時期

前期

単位数

2

単位区分

選択

系列区分

専門

講義区分

講義
教授五十嵐治一この先生のアンケート一覧を参照

授業の概要

人間の知能を機械(コンピュータ)で実現しようとする工学的な立場から「人工知能」を講義する。近年、人工知能が関連する分野は、情報処理やロボットといった工学のみならず、論理学、数学、生物・生理学、認知科学、物理学、社会科学などの学問領域にも広がり、現在も発展を続けている。したがって、数学的な基礎理論の構成から現場の応用システムの構築まで、幅広い学問知識、思考能力、情報処理能力が必要とされる。本講義では、なるべく人工知能の各応用に共通で基礎的な理論や技法を学習する。

達成目標

1.木探索とグラフ探索のための探索法を理解する(授業計画の2〜4)。
2.組合せ最適化問題の近似解法を理解する(授業計画の5〜6)。
3.エキスパートシステム構築のベースとなる知識表現と推論法(述語論理、プロダクションシステム、フレーム、ベイズネット)を理解する(授業計画の7〜11)。
4.機械学習法のいくつかの基本的技法(ID3、ニューラルネットワークモデル、Q学習)を理解すること(授業計画の12〜14)。

授業計画

1.人工知能とは:人工知能の定義、研究分野、歴史
2.盲目的探索と発見的探索:木探索、状態空間、深さ優先探索、幅優先探索、最適探索、最良優先探索、A*アルゴリズム
3.AND/ORグラフの探索:評価フェーズ、展開フェーズ
4.ゲーム木の探索:ミニマックス法、αβ法
5.組合せ最適化問題の近似解法(I):シミュレーテッド・アニーリング法
6.組合せ最適化問題の近似解法(II):遺伝的アルゴリズム
7.述語論理による推論(I):1階述語論理
8.述語論理による推論(II):節形式、三段論法、導出原理
9.プロダクションシステム:IF-THENルール、黒板モデル
10.フレーム推論:フレーム表現(is-a,part-of)、クラス概念、デーモンによる推論
11.不確実性を扱う推論:信頼性係数、ベイズネット
12.帰納学習(I):決定木の学習、ID3アルゴリズム
13.帰納学習(II):階層型ニューラルネットワークモデル、誤差逆伝播法
14.強化学習:マルコフ決定過程、Q学習
15.期末試験

評価方法と基準

期末試験による。100点満点で60点以上を合格とする.

教科書・参考書

●教科書  特に定めない。

●参考書  
白井良明著、「人工知能の理論-増補」、コロナ社
馬場口登、山田誠二著、「人工知能の基礎」、昭晃堂
新田克己著、「人工知能概論」、培風館

履修前の準備

2年次開講の「アルゴリズムとデータ構造2」を履修していることが望ましい.

オフィスアワー

講義、演習中以外ならば、いつでも研究室(14M32室または14K30室)へどうぞ。

環境との関連

環境に関連しない科目

最終更新 : Thu Sep 20 07:48:34 JST 2012