Z1116800

幾何学B

Geometry B

開講部

工学部

開講学科

教職専門

開講学年

学年共通

開講時期

後期

単位数

2

単位区分

自由

系列区分

教職

講義区分

講義
教授西村強

安藤豊

授業の概要

組合せ位相幾何学の講義を行う。組合せ位相幾何学とは、図形を単体とよばれる単純な基本図形の総体としての複体とみなすことによって、各単位の性質を総合し、かつ総体的に捉えながら図形の性質を調べる。すなわち図形の性質を組合せ的に研究する幾何学である。例えば、n角形の内角の和は(n−2)πであるが、これはn角形がn−2個の三角形に分割されるということと、三角形の内角の和がπであるという事実から組合せ的にえられる。この点で、組合せ位相幾何学には古代ギリシアの幾何学の高次元化という一面がある。n次元の問題において、E.Bettiがそのホモロジー郡を考察したが、H.Poincareによって、それは複体体へのホモロジー群の一般の定義が発展的に与えられ、彼による有名な双対定理が証明された。ここで用いられた方法が組合せ位相幾何学と分野の発展に寄与するものとなった。この分野の真価が発揮されるのは多様体の考察を行なう際においてである。多様体に関する講座は開講されていないが、講義においては少しこのことにも触れることにする。

達成目標

1.平面性の特徴付けを理解する。
2.凸多面体や平面グラフの性質を理解し、別の性質を導き、特徴を表現する。

授業計画

1.胞体、単位、複体
  ・定義
  ・接合、Euler標数
2.複体の細分
  ・星状細分
  ・導細分
3.複体の算術的幾何学
  ・単体の面角
  ・内角和と外角和
4.多面体
  ・単体写像
  ・PL写像
5.埋蔵と同位
  ・同位
  ・正則分割
6.ハンドル分解
  ・相対分割
  ・ハンドル分解
7.演習
8.中間テストまたはレポート
9.多面体の縮約
  ・複体の縮約
  ・多面体の縮約
10.PL多様体1
  ・定義
  ・球体定理
11.PL多様体2
  ・正則近傍定理
12.Euler多面体としての性質
  ・Euler多面体
  ・Stiefelホモロジー類
13.相対定理
  ・相対定理
14.演習
15.期末テストまたはレポート

評価方法と基準

レポート、試験

教科書・参考書

教科書は、講義第1週に指示をする

履修前の準備

幾何学Aを履修していること
(オフィスアワー)月曜日14〜16時または火曜日13〜15時

学習・教育目標との対応

教職における幾何学であるので、幾何学的な数学的な性質を中心とする学習をすすめるが、ここで扱う幾何は、ユークリッド幾何学ではないので、その考え方に慣れ親しまなければならない。

オフィスアワー

月曜日13時ー14時

環境との関連

環境に関連しない科目

最終更新 : Thu Mar 28 07:50:46 JST 2013