Z1175400

確率論

Probability Theory

開講部

工学部

開講学科

教職専門

開講学年

学年共通

開講時期

前期

単位数

2

単位区分

自由

系列区分

教職

講義区分

講義
准教授松田晴英この先生のアンケート一覧を参照

授業の概要

確率論は,偶然現象の解明を目指す数学である.しかし,確率論は理解しにくい学問であるといわれている.その原因は確率という概念のとらえにくさにある.本講義では,現代確率論への導入を図り,できるだけ身近な例題を用いて,確率論の多くの分野を網羅しながら,その基本を理解できるように工夫したい.
確率論は1930年代,コロモゴロフにより,偶然性の法則を厳密性を損なうことなく,機能的に解明する数学体系が与えられ,大きく発展した.現代確率論においては,その厳密性を保つため,Lebesgue積分の概念を用いて理論展開されるが,本講ではLebesgue積分の知識を前提とせず,直感的な説明で議論を展開する.ただし,数学的な厳密さは失わないように配慮する.
さらに,教育現場に立ったときに使える題材や生徒が理解しにくい箇所の克服法なども適宜紹介したい.

達成目標

1.確率空間の理解
2.確率変数の理解
3.大数の法則の理解
4.色々な分布の平均、分散の理解
5.中心極限定理の理解

授業計画

1..確率論の定義
     ・事象 ・ラプラスの確率
2.確率論の直接計算
     ・確率の公理 ・演習
3.確率の基本性質
     ・確率空間の公理と基本定理 ・条件付確率
     ・Bayesの定理 ・事象の独立 ・確率測度
4.独立試行
     ・Bernuilliの試行 ・Poissonの法則
5.確率変数
     ・確率変数 ・確率分布の例 ・期待値,分散
     ・Bernoulli試行
6.大数の法則(その1)
     ・Chebyshevの不等式 ・Bernuilliの定理
7.大数の法則(その2)
     ・確率収束と大数の法則
8.連続型確率変数(その1)
     ・幾何学的確率 ・連続型確率変数
9.連続型確率変数(その2)
     ・確率分布の例
10..正規分布(その1)
     ・正規分布の性質
11.正規分布(その2)
     ・ド・モアブルーラプラスの定理 ・中心極限定理
12.母関数・母関数
     ・ラプラス変換 ・モーメント母関数
13.マルコフ連鎖(その2)
     ・単純マルコフ連鎖の例 ・定常確率分布
14.マルコフ連鎖(その2)
     ・マルコフ過程
15.定期試験

評価方法と基準

試験60%、小テスト、演習、レポートで40%とする。
合計の60%以上を合格とする.

教科書・参考書

教室で指示する。

履修前の準備

高校数学の確率分野、微分積分学1・2,線形代数学1・2

オフィスアワー

火曜日5時限

環境との関連

環境に関連しない科目

最終更新 : Thu Sep 20 07:49:00 JST 2012