微分積分1は解析学の導入部分であるだけでなく,大学における多くの数学系科目の基礎になるものです.解析学は,自然科学や工学に現れる多くの現象を数式によって記述し,それらの現象の解明に寄与する数学の大きな柱となる一分野です.まず、1変数の主要な関数について極限,連続性,微分可能性,導関数(高階も含む),テーラー展開,積分の概念,原始関数,定積分,簡単な微分方程式等,基本的な事項を統一的な視野のもとに扱います.そしてこれらの事項は引き続き,数理専門科目にある微分積分2,統計学,関数論,微分方程式,ベクトル解析等の解析系科目のみならず,専門の教科においてもに常に登場します.このような流れの存在が高等学校までの数学と異なるところです.関数を取り扱う手法,個々の関数の性質の把握,さらにはグラフの形状など,今後の学習につながるようにしっかり取り組んで下さい.
履修上の注意:数学は積み上げ式の科目なので,1講義ごとの内容を復習によって確かなものにし,講義内外で演習問題を解くことにより定着させてください.尚,受講生が多い場合は,教室定員(120名)の80%程度を目安として,人数制限を行うことがあります.同じ曜日に複数の同一科目が開講されています.1つのクラスに偏ることの無いようにして下さい.また、基底科目を履修した学生は,扱う事項のタイトルが基底数学と重なるものも多いですがそれぞれの事項が,より発展的になるということを意識していて下さい.