D0073300

化学熱力学

Chemical Thermodynamics

開講部

工学部

開講学科

応用化学科

開講学年

3年次

開講時期

前期

単位数

2

単位区分

選択

系列区分

専門

講義区分

講義
准教授吉見靖男この先生のアンケート一覧を参照

授業の概要

放っておいても部屋は簡単に散らかっていく。しかしそれを片づけるのはシンドイ。コーヒーとミルクを混ぜるのは簡単だが、分けることはまず不可能。このように大抵の物事の変化はが方向が決まっている。化学現象も同じである。その方向性を決定しているのが自由エネルギーである。本科目では、自由エネルギーの本質、定義、およびその実用性について理解し、また自由エネルギーの観点から相平衡、化学平衡を理解させる。

達成目標

1.自由エネルギーやエントロピーの本質を理解している。

授業計画

1.第1章 なぜ熱力学を学ぶのか
2.第2章 エネルギーと仕事
3.第3章 可逆過程と不可逆過程
4.第4章 熱機関とエントロピー
・カルノーサイクル
5.第4章 熱機関とエントロピー
・エントロピー
6.第5章 熱力学の第二法則と自由エネルギー
・熱力学の第二法則
7.第5章 熱力学の第二法則と自由エネルギー
・自由エネルギー
8.中間試験
9.第6章 相平衡への熱力学の適用ーその1ー
・気液平衡と相律
10.第7章 相平衡への熱力学の適用ーその2ー
・クラペイロンの式
11.第8章 化学平衡への熱力学の適用
12.第10章 理想性と非理想性
13.第11章 多成分系の熱力学ーその1ー
14.第12章 多成分系の熱力学ーその2ー
15.期末試験

評価方法と基準

ほぼ毎回出題される課題のレポート平均点(100点満点)に0.1を乗じた値と、中間試験・期末試験の評点(100点満点)にそれぞれ0.45を乗じた値の合計を評点とする。評点60点未満で不合格とする。

教科書・参考書

教科書(試験時持込可):塩井 章久「理工系基礎レクチャー 物理化学I 化学熱力学編」化学同人

参考書(試験時持込不可):小宮山宏「入門|熱力学 実例で理解する」培風館(試験時持込不可)

推薦読本(試験時持込不可):
都筑 卓司「マックスウェルの悪魔 確率から物理学へ」講談社ブルーバックス
竹内 薫「熱とはなんだろう—温度・エントロピー・ブラックホール… 」講談社ブルーバックス
岡島 光洋「理系なら知っておきたい化学の基本ノート 物理化学編 」中経出版

履修前の準備

高校の物理・数学の徹底的な復習
共通科目の物理・数学の履修。
物理化学1および物理化学2の履修
教科書を必ず購入(携行せずに受講することを堅く禁ず。)

学習・教育目標との対応

1.(B)無機化学,有機化学,物理化学,分析化学,生物化学,化学工学,高分子化学,材料化学等の応用化学の基礎知識と,その応用能力.

オフィスアワー

授業の半ばに5分ほどの休憩時間を設ける。その際に質問を受け付ける。
研究室を直接訪問してもよい。(但し事前にアポイントを取ること。)

環境との関連

環境関連科目 (環境教育割合10%)

最終更新 : Thu Sep 20 07:51:50 JST 2012