04107900

数値計算

Numerical analysis

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講師福田博通
講師永井礼正

授業の概要

 計算機誕生以前から,NewtonやGaussの名を冠した数値計算のアルゴリズムが現在も使われているように,数値計算は長い伝統をもつ.コンピュータの発展と普及によって,数値計算は科学技術を根底から支えに至った.数値計算は2つの面をもつ.一つは,自然科学や工学に内在する数学的構造を見抜いて現象の解明に役立つ道具である.他は,数値計算の手法あるいはその解析における数学的興味である.本講は,工学や自然科学の分野で使われている数値計算の手法の概要とその数学的背景及び数値計算の実践を取り上げる.計算機を用いて問題を解くには,問題に適したプログラム(アルゴリズム)を作り数値実験を行う.コンピュータでの数値計算には宿命的に誤差が生じ,計算公式がもつ誤差や丸め誤差等を正しく評価する習慣を身に付けたい.科学・技術計算用に用いるプログラム言語にはFortran,C言語等があり,数式処理ソフトはMathematica,Matlab等がある.各担当者により使用する言語(ソフト)が違うので注意すること.講義では、多くを教え込むのではなく、テーマを・方程式の解法・連立一次方程式・行列の固有値問題・補間法・数値積分・微分方程式に絞込み、多くの演習時間をとることにした.

達成目標

1.プログラム言語の理解
2.Newton法による方程式の解法の理解
3.Gauss消去法とLU分解法の理解
4.行列式、逆行列、固有値、固有ベクトルの計算の理解
5.Euler法とRunge-Kutta型の公式の理解

授業計画

1.プログラミング言語の解説(1)
2.プログラミング言語の解説(2)
3.プログラミング言語の解説(3)
      ・演習1(範囲は1〜3)
4.誤 差
       ・丸め誤差 ・打切り誤差 ・桁落ち
5.非線形方程式の解法(1)
       ・2分法 ・Newton法 ・反復法
6.非線形方程式の解法(2)
       ・収束次数            演習2(範囲は4〜5)
7.連立一次方程式(1)
       ・Gauss消去法・
8.連立一次方程式(2)
       ・LU分解法        演習3(範囲は7〜8) ・課題発表
9.行列式、逆行列、固有値問題(1)
       ・行列式の計算・逆行列の計算
10.行列式、逆行列、固有値問題(2)
       ・固有値 ・固有ベクトル      演習4(範囲は9〜10)
11.補間法
       ・Lagrange補間 ・Newton補間
12.数値積分法

       ・台形公式 ・Simpsonの公式
13.微分方程式(1)
       ・Euler法 ・Runge-Kutta法
14.微分方程式(2)
       ・連立微分方程式系         演習5(範囲は12〜14)
15.総合課課題演習
       ・課題発表

評価方法と基準

期末試験70%中間試験やレポートなど30%を100点とし、総合得点60点以上を合格とする。

教科書・参考書

各担当教員が最初の講義で紹介する.

履修前の準備

微分積分1、微分積分2、線形代数1、線形代数2

学習・教育目標との対応(機械工学科)

1.(F)機械に関わる諸現象を物理の原理から数学的に導くことができ,機械の設計や性能評価に必要な技術計算ならびに統計処理を正確に適用することができる.

学習・教育目標との対応(機械工学第二学科)

1.(E)機械工学における基盤分野の理解に必要な基礎的な数学の知識と応用能力,実験・分析の遂行に必要な確率・統計,情報処理の基礎的な知識や自然現象を数学的にモデル化し,シミュレーションする基礎的な知識と応用能力を習得する (1) 基礎的な数学の知識 (2) 実験データの分析能力 (3) 情報リテラシの習得 (4) 自然現象をモデル化し,シミュレーションする能力

学習・教育目標との対応(応用化学科)

1.(A)応用化学をささえる工学一般・自然科学・情報技術に関する知識と,その応用能力.

学習・教育目標との対応(電気工学科)

1.C1:自然科学全般の基礎的な考え方を理解し、技術の基盤となる自然科学の原理を説明できる。

オフィスアワー

各担当教員が最初の講義で発表する.

環境との関連

環境に関連しない科目

最終更新 : Sat Nov 26 15:43:31 JST 2011