Z1095400

代数学A

Algebra A

開講部

工学部

開講学科

教職専門

開講学年

学年共通

開講時期

前期

単位数

2

単位区分

自由

系列区分

教職

講義区分

講義
教授横田壽
講師福島延久この先生のアンケート一覧を参照

授業の概要

  19世紀に入りAbelは5次以上の代数方程式は代数的に解けないことを証明し、さらにGaloisによつて方程式の代数的解法の意味付けが「群」の言葉で記述されて以来、現代代数学の理論が形成・発展されてきた.さらに環と体が定義され、群・環・体という基本的な代数系が数学の基本的概念となった.群は結晶学、量子力学、、情報科学等に深く関わっている.講義では、代数学で最も基本的な概念である群論を取り扱う.例題を多用して、群論の基本概念と理論構造とその背後に潜む数学的構造を平易に解説するように努め、群論の多彩な応用を介して学生の関心を高めることに工夫する.この講義の目標は,準同型定理を理解することである.合同の概念を導入し,それを用いて群を剰余類の集合からなる剰余群の概念が重要となる.そのために整数論の初歩に多少時間を割く.

達成目標

1.群論の基本的概念の理解
2.部分群の理解
3.剰余群の理解
4.準同型定理の理解

授業計画

1.群の定義と例(1)
      ・2項演算 ・Abel群 ・n次一般線形群 ・加法群
2.群の定義と例(2)
      ・剰余群 ・n次対称群 ・Krein群 ・群表
3.部分群(1)
      ・判定定理
4.部分群(2)
      ・共役部分群 ・中心化群 ・正規群
5.巡回群(1)
      ・群の位数 ・元の位数
6.巡回群(2) 
      ・生成元
7.部分群による類別
      ・左(右)合同 ・左(右)剰余類  ・Lagrangeの定理  ・Sylowの定理
8.中間試験(範囲は上記1〜7)
9.正規部分群と剰余群(1)
      ・剰余類 ・単純群
10.正規部分群と剰余群(2)
      ・交換子・交換子群
11.準同型写像(1)
      ・(単)準同型写像 ・全準同型写像 ・同型写像
12.準同型写像(2)
      ・自己同型群 ・準同型定理
13.準同型写像(3)
      ・第一同型定理 ・第2同型定理
14.直 積
      ・内部直積 ・外部直積
15.期末試験(範囲は上記1〜14)

評価方法と基準

  総得点を100点とし,中間試験30%,期末試験70%の割合で採点し,合計得点が60点以上を合格とする.

教科書・参考書

教科書:「群・環・体入門」 新妻・木村共著、 共立出版
参考書:「代数系入門」 松坂和夫、  岩波書店

履修前の準備

線形代数1、線形代数2、代数入門

オフィスアワー

授業終了後,研究室・講師室にて45分.

環境との関連

環境に関連しない科目

最終更新 : Thu Sep 20 07:52:32 JST 2012