00508200

生命倫理

Bioethics

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授業の概要

 科学技術の飛躍的な進歩に伴い、今日では、医学や生物学の分野において、様々な形での生命への人為的介入が可能となってきた。しかし同時に、技術的に可能であるからといって、それをそのまま実行することが、果たして人間に許されるのだろうか? 私達は、人間の本来的なあり方についてもう一度反省し、人間の行為の善悪について、理に適った仕方で問い直すことが今求められている。そのためには、自己の一面的な価値観を自覚し、世の中の多様な価値観を理解することから始めなければならない。

達成目標

1.生命倫理の諸問題に関する基礎知識、及びその問題点を正確に把握すること。
2.生命倫理の諸問題を対象として「考えること」を学習する。
3.(1)倫理学、生命倫理学の主要学説及び基本原則を理解すること。
(2)物事を、多角的な観点から考察すること。
(3)倫理的原則に依拠しつつ、状況を踏まえて判断すること。

授業計画

1.なぜ生命倫理が必要なのか
   生物医学の分野で現代社会が置かれている危機的状況
2.生命論、科学論
   西洋医学による生命に対するアプローチの特殊性
3.医の倫理
   インフォームド・コンセント
4.生命倫理の諸問題(1)
   脳死と臓器移植
5.中間テスト(1)
   1〜4の授業内容に関する試験
6.生命倫理の諸問題(2)
   生殖補助医療(人工授精と体外受精)
7.生命倫理の諸問題(3)
   クローン技術
8.生命倫理の諸問題(4)
   ヒト胚研究と再生医療
9.生命倫理の諸問題(5)
   安楽死
10.中間テスト(2)
   6〜9の授業内容に関する試験
11.生命倫理の諸問題(6)
   代理出産
12.生命倫理の諸問題(7)
   出生前診断と着床前診断
13.生命倫理の諸問題(8)
   人工妊娠中絶と優生思想
14.生命倫理の諸問題(9)
   遺伝子診断と遺伝子治療
15.期末テスト
   11〜14の授業内容に関する試験

評価方法と基準

中間テスト(1)25%、中間テスト(2)35%、期末テスト40%。総合得点が60点以上を合格とする。ただし、出席率が60%以下の者は、期末テストの受験資格はないものとする。

教科書・参考書

教科書
 小出泰士『良識から見た生命倫理』(DTP出版 2005年)に原則として準拠するが、具体的には初回授業時に指示する。
参考文献
 赤林朗編『入門・医療倫理 I 』(勁草書房)
 市野川容孝編『生命倫理とは何か』(平凡社)
 金城清子『生命誕生をめぐるバイオエシックス』(日本評論社)
 坂本百大ほか編著『生命倫理』(北樹出版)
 砂原茂一『医者と患者と病院と』(岩波新書)
 額田勲『終末期医療はいま』(ちくま新書)
 森岡正博『脳死の人』(福武文庫)
 グレゴリ-・ペンス、宮坂道夫、長岡成夫訳『医療倫理』1、2(みすず書房)

履修前の準備

特になし

学習・教育目標との対応(機械工学科)

1.(C-2)工学的発展が環境や生体に対して地球規模で影響を及ぼすことを,環境や生命分野の知識に基づいて理解することができる.

学習・教育目標との対応(機械工学第二学科)

1.(C)技術・工学が地球環境と生態系との共生・共存を無視して独走することがないように,「技術・工学が社会に果たす役割」を強く自覚するための基礎知識と総合能力を習得する

学習・教育目標との対応(応用化学科)

1.(C)人類が生存している自然環境を理解し,化学技術者として技術が社会や自然に与える影響を判断できる能力

学習・教育目標との対応(電気工学科)

1.B1:技術者の行動規範となる倫理要綱を理解し、説明できる。

オフィスアワー

授業後、午後6時まで。研究室にて。

環境との関連

環境関連科目 (環境教育割合10%)

最終更新 : Thu Mar 28 07:54:41 JST 2013