G0914400

ナノデバイス工学

Nanodevices Engineering

開講部

工学部

開講学科

電子工学科

開講学年

3年次

開講時期

後期

単位数

2

単位区分

選択必修

系列区分

専門

講義区分

講義
教授上野和良この先生のアンケート一覧を参照

授業の概要

トランジスタなどの電子デバイスは、集積回路の基本素子として、今日の社会を支えている。本講義では、主な電子デバイスの基礎となる物理と主なデバイスの動作原理を理解し、また特性を表す式を使って、それらを応用する基礎を作ることを目的とする。また、微細化とともに注目されている量子効果デバイスに関する知識を得ることを目的とする。

達成目標

1.半導体デバイスの基礎となる半導体のエネルギーバンド、半導体中の電流が理解できる。
2.pn接合を用いたダイオード、バイポーラトランジスタ、サイリスタ、IGBTなどのデバイスの動作原理、特性が理解できる。
3.MIS構造、MOS構造ダイオードの動作を理解し、それを用いたMOSFETの動作原理、特性が理解できる。またMOSFETのスケーリングを理解し、スケーリングに伴う諸現象の原因が理解できる。
4.ショットキー接合を理解し、MESFET、HEMTなどの化合物半導体を用いた高速トランジスタの動作原理や特性を理解できる。またヘテロ接合バイポーラトランジスタの動作原理や特性を理解できる。さらに、量子効果を応用したデバイスの構造や動作原理を理解できる。
5.MOSFETなどを用いた集積回路の構造、デバイス、プロセスが理解できる。

授業計画

1.トランジスタ開発の歴史と半導体の基礎(1): エネルギーバンド、フェルミ準位
2.半導体の基礎(2):半導体中の電流
3.pn接合: エネルギーバンド、電流−電圧特性、トンネルダイオード
4.バイポーラトランジスタ: 構造と動作原理、電流増幅率、アーリー効果、遮断周波数
5.pn接合を用いた複合素子: pinダイオード、サイリスタ、IGBT
6.絶縁体−半導体界面: MIS構造、MISの基本特性、実際のMIS構造
7.MOS形電界効果トランジスタ(MOSFET):構造と動作原理、電流−電圧特性、MOSFETの種類
8.MOSFETの諸現象と複合素子: スケーリング、短チャネル効果、CCD素子
9.ショットキー接合とヘテロ接合: ショットキー接合のバンド構造と電流−電圧特性、ヘテロ接合のバンド構造
10.ショットキーゲート電界効果トランジスタ(MESFET)と光電子移動度トランジスタ(HEMT): MESFETの構造と動作原理、HEMTの構造と動作原理
11.ヘテロ接合バイポーラトランジスタ(HBT): HBTの構造と動作原理、電流利得遮断周波数、最大発振周波数、電流増幅率
12.量子効果デバイス: 微細MOSFETにおける量子効果、フラッシュメモリ、共鳴トンネルデバイス
13.デバイスの集積(1): MOS集積回路、CMOSインバータ、フリップフロップ、DRAM、SRAM
14.デバイスの集積(2): MOS集積回路の製造プロセス
15.期末試験
[試験範囲]1-12章全範囲
・試験終了後、模範解答を用いて解説

評価方法と基準

試験(70%),レポート(30%)で評価し、60%を合格とする。

教科書・参考書

教科書:新インターユニバーシティ 電子デバイス(水谷孝 編著)オーム社
参考書:電子情報工学ニューコース 電子デバイス(宮本恭幸 著)倍風館

履修前の準備

電磁気学、電子物性基礎、電子材料、電子物性、半導体工学の履修。

オフィスアワー

講義終了後30分、研究室(9K25)にて
999
水〜金:18:00〜、研究室(9K25)にて
999
999
999

環境との関連

環境関連科目 (環境教育割合 5%)

最終更新 : Thu Mar 28 07:54:57 JST 2013