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基礎力学

Elementary mechanics

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授業の概要

本講義では基底科目である「物理学B」で学んだ力学の基本法則を質点系、剛体の運動へと展開していき、あらゆる工学の基礎となる強制振動や減衰振動といった振動現象にまで踏み込んでいく。1から8までは、「物理学B」の復習からはじめ、惑星の運動や非慣性系における見かけの力や質点系の運動について学ぶ。10から12までは、剛体運動の基礎になる質点系の運動からはじめ、剛体の軸周りの回転運動や平面運動について学ぶ。13から14までは、振動現象について複素数を用いた運動方程式の解き方について学び、工学で重要な強制振動や減衰振動について理解していく。講義を通して、基本的な例題を解くことで、講義内容を確認する作業を行っていく。

達成目標

1.運動方程式を極座標などの様々な座標系で解き、惑星の運動や慣性力が理解できる。
2.いろいろな形をした剛体の重心や慣性モーメントを計算で求めることができる。
3.剛体の運動について運動方程式を立てることができる。運動方程式を解くことで、運動
についていろいろな情報を得ることができる。
4.振動問題を複素数を用いて解くことができる。
5.減衰振動や強制振動問題を、斉次方程式・非斉次方程式の解として解くことができる。

授業計画

1.運動のベクトル表示
  ・様々な座標における速度ベクトル・加速度ベクトル
2.一様重力場中の落下運動
  ・運動方程式の作り方・空気抵抗があるときの物体の落下運動
3.仕事とエネルギー保存則
  ・仕事と保存力・力学的エネルギー保存則
4.角運動量
  ・ベクトルの外積・トルク・角運動量保存則
5.惑星の運動
  ・楕円軌道及び運動方程式の極座標表示・ケプラーの第3法則・惑星のエネルギー
6.見かけの力
  ・慣性力・遠心力・コリオリの力
7.質点系の運動1
  ・質点系の運動方程式・運動量保存則・重心
8.質点系の運動2
  ・角運動量保存則・重心運動の分離・二体問題
9.これまでのまとめ
10.剛体の力学1
  ・剛体の運動方程式・剛体の釣り合い・剛体の重心
11.剛体の力学2
  ・固定軸周りの運動・重積分と慣性モーメント
12.剛体の力学3
  ・力学的エネルギー保存則や角運動量保存則の応用・剛体の平面運動
13.振動1
  ・複素平面・オイラーの公式・複素数を用いた単振動の解
14.振動2
  ・減衰振動及び強制振動の解き方(斉次・非斉次方程式の解き方)
15.期末試験

評価方法と基準

レポートや小テストなどの客観的評価に基づく平常点を40点とし、期末試験を60点で合計し、
60点以上を合格とする。

教科書・参考書

市村宗武・狩野覚著 大学生のための基礎シリーズ4 物理学入門 I.力学

履修前の準備

微積分などの基礎的な数学の復習

学習・教育目標との対応(機械工学科)

1.(E)機械の運動機構や動特性,構造や強度,物質・運動量・エネルギーの流れなど,機械工学の基盤技術に関わる物理現象を,自然科学の法則に基づいて理解することができる.

学習・教育目標との対応(機械工学第二学科)

1.(E)機械工学における基盤分野の理解に必要な基礎的な数学の知識と応用能力,実験・分析の遂行に必要な確率・統計,情報処理の基礎的な知識や自然現象を数学的にモデル化し,シミュレーションする基礎的な知識と応用能力を習得する (1) 基礎的な数学の知識 (2) 実験データの分析能力 (3) 情報リテラシの習得 (4) 自然現象をモデル化し,シミュレーションする能力

学習・教育目標との対応(応用化学科)

1.(A)応用化学をささえる工学一般・自然科学・情報技術に関する知識と,その応用能力.

学習・教育目標との対応(電気工学科)

1.C2:数理法則と物理原理など工学の基礎理論を理解し、適切に利用することができる。

オフィスアワー

授業終了後、または研究室にどうぞ。

環境との関連

環境に関連しない科目

最終更新 : Thu Mar 28 07:55:00 JST 2013