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哲学

Philosophy

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授業の概要

私達は日々生きることに精一杯で、自分の目は外部にばかり向いている。そのため、自分の本当の姿を知らぬままに、成長の過程で刷り込まれた偏見を真実だと思い込んで暮らしている。哲学は自己反省から始まる。自己と世界の本当の姿に目覚めること、あるいは本当の姿を人は永遠に知ることができないことに気付くこと、そこから私達の哲学的な問いは始まる。この授業の目標は、哲学の入り口まで諸君を案内することにある。それらの問いに人生を通して答えを求め続けることは、今後の諸君一人一人の仕事である。

達成目標

1.これまでの思い込みを相対化して、自分から自由になること(無私の精神)。
2.さまざまな人々や文化の価値観を理解しようとする寛容な精神を養うこと。
3.物事の本質を見抜く思考態度を身につけること。

授業計画

1.認識の相対性
「人間は万物の尺度である」(プロタゴラス)
2.哲学の誕生(真実在の探求)
   ソクラテスとプラトン
3.学問の始まり(知識の体系化)
   アリストテレス
4.物質と精神の二元論
  「われ思う、ゆえにわれ在り」(デカルト)
5.物質と精神は実在するのか?
   バークリ、ヒューム
6.現象と物自体
   カント
7.キリスト教の価値観
   欧米の精神文化の基礎
8.諸価値の相対化
   ニーチェ
9.意識と無意識(個人的無意識と集合的無意識)、自己実現とは何か
   C.G.ユング
10.自我について
   物質とは異なる自我(意識)の本質とは何か
11.心身関係について
   精神と物質の関係、脳の役割
12.生命の進化について
   人はどこから来て、どこへ行くのか
13.個人と社会の関係
   人が社会で生きるとはどういうことか
14.宗教について
   人間にとって宗教とは何か
15.現代社会に生きるために
   現代特有の哲学的問題について考える

評価方法と基準

授業中に随時小レポートを課す。成績はその小レポートの合計点で評価し、60点以上を合格とする。授業に欠席した者は、その回のレポートについては0点となる。後期全体を通して3分の2(10回)以上授業に出席することを単位取得のための条件とする。ただし、遅刻・早退に関しては2分の1回分の出席として計算する。

教科書・参考書

特になし。随時プリントを配布する。

履修前の準備

特になし

学習・教育目標との対応(機械工学科)

1.(D-2)文化・芸術・歴史・国民性など広い視野から機械技術の役割を捉えることができ,それらを柔軟な発想で設計や開発に生かすことができる.

学習・教育目標との対応(機械工学第二学科)

1.(C)技術・工学が地球環境と生態系との共生・共存を無視して独走することがないように,「技術・工学が社会に果たす役割」を強く自覚するための基礎知識と総合能力を習得する

学習・教育目標との対応(応用化学科)

1.(D)社会・文化と人間のかかわりを理解し,異なった立場からの考えを理解する柔軟性.

学習・教育目標との対応(電気工学科)

1.A1:種々の文化および社会の発展の歴史を理解して、説明することができる。

オフィスアワー

授業後、講師にて。

環境との関連

環境に関連しない科目

最終更新 : Thu Mar 28 07:55:20 JST 2013