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産業技術論

Industry and Technology

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授業の概要

 科学技術と社会の関係を概観するとともに、日本の産業界が直面している課題とその解決の方向性を、各産業分野の特徴と連関および技術政策等の観点から考察する。学生の目標としては、社会の変化と需要の動向、産業技術の現状、政府の政策支援制度などを見極め、技術者として企画・立案する力の素地をつくることである。

達成目標

1.社会の中における産業技術の概要と各産業の特徴および相互連関を理解する。
2.現代社会がかかえている技術と関わる問題群に対して自ら考察し、技術者としての視点から解決策を模索するための素養を身につける。

授業計画

1.イントロダクション
・なぜ産業技術論を学ぶのか・・・何が問題か
・講義内容の概要説明と技術に関連する具体的な問題事例の紹介
・講義における注意事項
2.産業技術とは何か
・技術起源論/技術と科学/技術と技能・・・技術とは何か
・社会における産業技術(技術の体系)
  ・・・7つの産業システム分類と自然環境、経済・社会との関係
3.日本の産業技術の現状(その1) 
・資源採掘  ・素材生産
4.日本の産業技術の現状(その2)
 ・エネルギー生産
5..日本の産業技術の現状(その3)
 ・建設
6.日本の産業技術の現状(その4) 
・輸送
7.日本の産業技術の現状(その5)
 ・製品生産  ・情報・制御
8.日本の技術競争力の現状と課題
・欧米との違い
・東南アジア・韓国・中国との違い
・.日本の産業技術政策の課題
9.標準化および知的財産権と産業技術
・標準化とは何か/知的所有権とは何か
・欧米との違い
・課題と展望
10.社会の諸問題の解決と産業技術
・高齢化・少子化社会
・事故と産業技術
・自然災害と産業技術
11.地球環境問題への対応
・公害の歴史
・地球環境問題とは何か
・持続可能な社会/フローからストックへ
12..産業技術と地球環境・汚染
・海洋汚染
・化学物質の管理
13.エネルギー問題への取り組み
・エネルギー資源と日本
・化石燃料と再生可能(自然)エネルギー
・日本のエネルギー政策の課題
14.産業技術と国家および国際平和
・先端技術と安全保障貿易管理
・戦争と産業技術
・軍事技術は産業技術を発達させるか?
15.産業技術論のまとめ
・技術の有効性と限界
・技術者への道
なお、適宜、産業技術論に関わる時事的な問題を
取り上げ論じる。

評価方法と基準

中間試験を1回、期末試験を1回行う。両者それぞれ50点とする合計100点満点で評価。総合得点60点以上を合格とする。

教科書・参考書

毎回プリントを配布する。
参考図書を下記に示す。その他に適宜講義の中で紹介
「産業技術戦略(産業技術政策の今後の方向)通産省工業技術院編2000年」
「新・日本産業 2010年の新成長ビジネス 日本経済新聞社編1997年」
「技術の体系 星野芳郎 岩波基礎工学 1970年」
「戦後科学技術の社会史 中山茂・吉岡斉編著 朝日選書1994年」
「21」世紀の技術と社会 森谷正規 朝日選書 1999年」

履修前の準備

特になし

学習・教育目標との対応(機械工学科)

1.(D-2)文化・芸術・歴史・国民性など広い視野から機械技術の役割を捉えることができ,それらを柔軟な発想で設計や開発に生かすことができる.

学習・教育目標との対応(機械工学第二学科)

1.(C)技術・工学が地球環境と生態系との共生・共存を無視して独走することがないように,「技術・工学が社会に果たす役割」を強く自覚するための基礎知識と総合能力を習得する

学習・教育目標との対応(応用化学科)

1.(D)社会・文化と人間のかかわりを理解し,異なった立場からの考えを理解する柔軟性.

学習・教育目標との対応(電気工学科)

1.A1:種々の文化および社会の発展の歴史を理解して、説明することができる。

オフィスアワー

授業終了後に講師室にて
メール問い合わせ可

環境との関連

環境関連科目 (環境教育割合 5%)

最終更新 : Thu Mar 28 07:55:40 JST 2013