固体物性論 |
Solid State Physics |
開講部 | 工学部 |
開講学科 | 材料工学科 |
開講学年 | 4年次 |
開講時期 | 前期 |
単位数 | 2 |
単位区分 | 選択必修 |
系列区分 | 専門 |
講義区分 | 講義 |
教授 | 永山勝久 |
1. | 古典的固体物性論から量子論を踏まえた「新たな固体物性論」への歴史的推移を理解し、併せて先端材料の研究と固体状態の物性論の関係を理解・修得する。 |
2. | 固体物性論の基本概念となる「量子論」および「量子力学」の基本概念に対し、理解・修得を目指す。 |
3. | 固体状態が示す先端機能物性を支配する、電子構造および価電子状態について理解・修得する。 |
4. | 固体が示す新たな機能物性発現を支配する、d電子およびf電子を中心とした遍歴および局在型電子について、理解・修得する。 |
5. | 固体物性論の中心となる、磁性状態、半導体物性などについて理解・習得を目指す。さらに、固体が示す諸性質を計測する手法についても本講義で理解・習得する。 |
1. | 講義の概要と学問的背景 1.固体物性論とは何か |
2. | 現代物理学と固体物性論の関係 工学領域における物性論の意義(材料・物質研究と固体論の関係) |
3. | 量子論の基礎(1) 1.古典的原子、電子構造の概念 2.量子数とは何か |
4. | 量子論の基礎(2) 1.量子数の物理的定義 2.エネルギー準位 |
5. | 固体(金属)電子論の基礎(1) 1.自由電子論の基礎 2.自由電子論における電子の運動 |
6. | 固体(金属)電子論の基礎(2) 1.固定構造の概念 2.固体電子論の背景 |
7. | エネルギーバンド 1.エネルギーバンドとは何か 2.シュレディンガーの波動方程式 3波動ベクトルと波動方程式の導出 4エネルギーバンドの特徴 5ブリュワンゾーン,フェルミ面 |
8. | 量子力学の基礎1 1.量子力学の概要と歴史的推移 2.工学領域への応用 |
9. | 量子力学の基礎2 1.物質の二重性と量子力学 2.量子力学における物理量と演算子の基礎概念 |
10. | 量子力学による固体の比熱理論 1.デュロン・プティの法則 2.アインシュタインによる比熱理論 3.デバイによる比熱理論 |
11. | 量子統計 1.古典統計(マックスウェル・ボルツマン統計) 2.ボーズ・アインシュタイン統計 3フェルミ・ディラック統計 |
12. | 磁性体物理と電子物性(量子物性の基礎と応用) 1.磁性の種類(スピンの概念) 2.強磁性体における交換相互作用 3.超伝導特性(マイスナー効果、BCS理論) 4.半導体特性と物性 |
13. | 固体物性の測定手法 1.構造解析法(XRD,SEM,TEM,AFM,STM) 2.熱分析法 3.磁気測定法 4.メスバウアー分光測定法 |
14. | 固体物性論の新たな展開 1.新物質の探索と創製に対する指針 2.未知なる非平衡物質と物性の探索 |
15. | 期末試験 |
・ | ・大宮校舎での講義日(前期 毎週水曜日)以外であれば、随時豊洲校舎研究室(10−M−25)で対応します。 |