E0734600

システム基礎論2

Fundamentals of Systems Theory 2

開講部

工学部

開講学科

電気工学科

開講学年

1年次

開講時期

後期

単位数

2

単位区分

選択

系列区分

専門

講義区分

講義
准教授長谷川忠大この先生のアンケート一覧を参照

授業の概要

【授業の概要】システム論の基礎である線形システム論の基本的な知識を習得することを目的とする。システム基礎論1に引き続き、システム論に必要な数学的基礎として行列論、2次形式と正定関数・正定行列、行列やベクトルの微分・積分、システムの静的最適化などについて学習する。システム基礎論2の概説に続いて、システム論で重要な行列論の中でシステムの固有値・固有ベクトル、システムのジョルダン形式への変換、2次形式、行列やベクトルの微分・積分、ケーリー・ハミルトンの定理とその応用などについて学習する。またシステムの静的最適化問題の解析、等号制約条件のある場合についてラグランジュ関数を導入し、ラグランジュの未定定数法を使って解析する。さらに操作変数および状態変数の制約条件のある最適化問題についてハミルトン関数を導入し、その解析方法、計算方法などを学ぶ。

達成目標

1.システムと行列の関係、すなわち、行列、行列式、余因子行列、逆行列およびそれらの諸性質がわかる。(授業計画の1?3に対応)
2.ベクトルの線形独立性、行列のランク、ランクの性質、シルベスターの不等式が理解できる。(授業計画の4に対応)
3.代数方程式の解とその存在条件、零化空間、値域、固有値、固有ベクトルが理解できる。(授業計画の5?6に対応)
4.システムのジョルダン形式への変換、2次形式と正定関数・正定行列の理解ができる。(授業計画の7?9に対応)
5.行列やベクトルの微分・積分、行列関数とケーリー・ハミルトンの定理がわかる。(授業計画の10?11に対応)
6.静的最適化とラグランジェの未定定数法、システムの最適化、ハミルトン関数がわかる。(授業計画の12?14に対応)

授業計画

1.システム基礎論2概説
  ・システム基礎論2について
  ・システム基礎論2の学習目標
2.システムと行列(1)
  ・行列、ベクトル、行列式、対角行列、転置行列とその性質
  ・副行列、ブロック行列の和算・乗算
3.システムと行列(2)
  ・行列式、余因子行列
  ・行列・ブロック行列の逆行列とその性質
4.システムと行列(3) 
  ・ベクトルの線形独立性、行列のランク
  ・ランクの性質、シルベスターの不等式
5.システムと行列(4) 
  ・代数方程式の解とその存在条件
  ・零化空間、値域
6.システムの固有値、固有ベクトル
  ・固有値、固有ベクトル
  ・対角変換、対角変換行列、対称行列の対角化
7.システムのジョルダン形式への変換(1) 
  ・ジョルダン形式、ジョルダンブロック
  ・非縮退行列
8.システムのジョルダン形式への変換(2)
  ・縮退行列
  ・ジョルダン形式への変換の例題演習
9.2次形式と正定関数・正定行列 
  ・2次形式、正定、正値、正定関数、正定行列
  ・シルベスターの判定条件
10.行列やベクトルの微分・積分 
  ・行列とベクトルの微分・積分
  ・ヤコビ行列
11.行列関数とケーリー・ハミルトンの定理
  ・行列関数、行列指数関数、シルベスターの補間公式
  ・ケーリー・ハミルトンの定理とその応用
12.静的最適化とラグランジェの未定定数法(1) 
  ・静的システムの最適化、目的関数
  ・停留点、極値、鞍点、特異点
13.静的最適化とラグランジェの未定定数法(2) 
  ・制約条件、等号制約条件
  ・ラグランジェ関数
14.システムの最適化
  ・システムの最適化,制約条件
  ・操作変数および状態変数の制約条件のある最適化,ハミルトン関数
15.期末試験

評価方法と基準

達成目標1は演習またはReport1,
達成目標2は演習またはReport2
達成目標3,4は演習またはReport3,
達成目標5,6は演習またはReport4
Short Test
で評価する。
科目の合否は演習またはReport4回,Short Test1回,期末試験との合計点で評価する。
 (演習またはReport4回:100点満点)
 (Short Test1回:100点満点)
 (期末試験:100点満点)
とし、Report:20%,Short Test:10%,期末試験70%の合計点の60%以上
を合格とする。

教科書・参考書

教科書:システム制御理論入門(小郷、美多共著、実教出版)
参考書:

履修前の準備

システム基礎論1を履修しておくことが望ましい

学習・教育目標との対応

1.D3:電気工学の専門分野における理論と技術を学び、これら知識を駆使することにより,与えられた課題を解決することができる。

オフィスアワー

授業後研究室で対応する。

環境との関連

環境に関連しない科目

最終更新 : Thu Mar 28 07:57:30 JST 2013