A0740900

航空宇宙工学

Aero Space Engineering

開講部

工学部

開講学科

機械工学科

開講学年

3年次

開講時期

後期

単位数

2

単位区分

選択

系列区分

専門

講義区分

講義

小林健児

授業の概要

「航空宇宙工学」では、昨今の地球温暖化問題を鑑み、航空機のCO2排出の源泉となっているジェットエンジンを理解する。200トンほどの重量を持つ大型航空機を、わずか2台の小型エンジンにより高速で大空に飛ばせるほどの凄まじい推進パワーをジェットエンジンは有する。そのパワーを産み出すために、熱力学、流体力学、材料力学および機械力学における最高峰の技術がジェットエンジンに適用されている。本講座では、数式をできるだけ避けて物理現象を説明しながらジェットエンジンの原理を学習するとともに、ものづくりとしての最高峰の技術を知る機会を提供する。

達成目標

1.ジェットエンジン推進力の発生原理ならびに内燃機関としての熱力学を工学・技術的に理解する。
2.ジェットエンジンの基本構成である圧縮機、タービン、燃焼室などについて、その作動原理を流体力学の観点で理解するとともに、それらに採用されている最高峰の技術を学習する。
3.厳しい環境下で高信頼性が要求されるジェットエンジンの構造強度を、材料力学や機械力学の観点で理解するとともに、そのエンジンの運転に必要な制御・監視機器について学習する。

授業計画

1.ジェットエンジンの概要(1)
ジェットエンジンの分類/歴史/小テスト
2.ジェットエンジンの概要(2)
ジェットエンジンの作動原理/具備条件/小テスト
3.エンジン性能(1)
サイクルと熱効率/各種エンジンの特徴/小テスト
4.エンジン性能(2)
推力と軸出力/エンジン性能を表わすパラメータ/小テスト
5.エンジン性能(3)
タービンエンジンの効率と一般特性/小テスト
6.エンジン主要構成要素(1)
ジェットエンジンのしくみ/空気流れの基礎知識/圧縮機(1)/小テスト
7.エンジン主要構成要素(2)
圧縮機(2)/タービン(1)/小テスト
8.エンジン主要構成要素(3)
タービン(2)/小テスト
9.エンジン主要構成要素(4)
燃焼室/小テスト
10.エンジン主要構成要素(5)
その他の要素/小テスト
11.エンジン制御、各種系統/小テスト
12.エンジンの構造強度(1)
構造強度要求と評価/小テスト
13.エンジンの構造強度(2)
各構成要素の強度と材料(1)/小テスト
14.エンジンの構造強度(3)
各構成要素の強度と材料(2)/小テスト
15.エンジン運転とモニタリング/環境対策/小テスト

評価方法と基準

達成目標1〜3までは、毎回の講義で実施する小テストの合計点数で評価する。その合計得点率60%以上を合格とする。

教科書・参考書

教科書:航空工学講座7タービン・エンジン 社団法人・日本航空技術協会

履修前の準備

ジェットエンジンの推進力の発生原理を正しく理解するために、熱力学1&2、流れ学1&2、材料力学1&2、機械力学を履修しておくことが望ましい。

学習・教育目標との対応

1.(B)機械工学を応用領域の技術と関連づけて学習することで,近年要求される学際的な研究に対して積極的に取り組むことができる.
2.(E)機械の運動機構や動特性,構造や強度,物質・運動量・エネルギーの流れなど,機械工学の基盤技術に関わる物理現象を,自然科学の法則に基づいて理解することができる.

オフィスアワー

授業終了後30分、講義室にて

環境との関連

環境に関連しない科目

最終更新 : Thu Mar 28 07:53:50 JST 2013