科学技術を用いる工学は、人間の生活を向上させました。しかし、21世紀に入ると、人間社会や地球の環境にまで影響が及び、循環型社会としての新しい価値観が必要となり、科学技術と社会の関係は急速に変化しています。これらに関する授業を通じ、工科系大学の学生として、将来に向けて何を学び、どのような目標を持つのかを各人で考えてもらいます。技術が一人歩きしないように、技術者自身が、総合的にコントロールされるようなシステムの中でその存在を考える必要があります。地球温暖化問題のような多くの矛盾を含んだ問題の将来への解決が、技術革新が先頭になって、統合的に行われることが求められています。これからの技術の主役となる皆さんとこれらの問題を考えて行きます。
1.ガイダンス
2.社会への科学技術と工学の役割、工科系大学での学習(知識とアプローチ法)
3〜4.もの造りと産業力、科学技術基本法‥豊かな国づくりとは?科学技術の役割は?
5〜6.科学技術のハングリー精神、創造への挑戦性、起業と連携による新しい産業‥産業力の創生
7〜8.循環型社会、省資源、省エネルギー、クリーンエネルギー‥自然と社会とのバランス
9〜10.環境、経済、工学の両立する手法:3R設計、環境会計、ユニバーサルデザイン
‥新しいもの造り工学の考え方
11.持続する企業と持続的なイノベーションとは?
12〜13.社会のひずみ:科学技術の倫理と義務、社会的責任、信頼感、公開性
14〜15.デジタルエンジニアリング、製品開発プロセス、情報のネットワーク
(注)講義のスケジュール・講義数はカレンダーの組合せで変更する場合がある。