機械製図は工業製品創出に必須の技術である。図面はそこに表現される製品を定義するとともに、それを保存、伝達する機能をもつ。情報伝達には、送り手と受け手が伝達の媒体を構成する規則を等しく理解していることが必要であり、そのためにISO(国際標準化機構)、JIS(日本工業規格)が製図、図面のための規格を規定している。本科目では、産業界で主流である三次元CADを学ぶのに先立ち、二次元図の根幹となる図学の基礎、およびJIS規格にある機械製図の基本を学ぶ。同時に、演習を通じて三次元モデルの二次元図への表現、二次元図に表される三次元モデルの認識能力を涵養する。なお、製図は2年前期の「基礎製図」、2年後期の「設計製図」に継続するため、本科目で基礎を十分に理解しておく必要がある。
1. 機械製図を学ぶに当たって
2. 機械製図基礎−1 線、文字
3. 投影法 投影法の種類、三角法、図面の描き方、三面図
4. 正投影法による幾何学的解析−1 副投影図(一次副投影図、二次副投影図)
5. 正投影法による幾何学的解析−2 直線実長視副投影図、直線点視図
6. 正投影法による幾何学的解析−3 平面直線視図、平面実形視図、補助投影図、回転
7. 切断と断面図 多面体の切断、円柱、円錐
8. 相貫 直線と平面の交点、多面体の相貫、円柱と円錐
9. 展開 平行展開、扇形展開、三角形展開
10. 曲面、軸測投影1 曲面の分類、直軸測投影図、等測投影図、等測円
11. 軸測投影2、斜投影 2軸測投影
12. 透視投影 透視投影図の原則、直接法、消点法
13. 機械製図基礎−2 製図演習
14. 機械製図基礎−3 製図演習
15. 試験