R0480600

自然環境デザイン

Ecological Land Planning and Management

開講部

システム工学部

開講学科

環境システム学科

開講学年

3年次

開講時期

後期

単位数

2

単位区分

選択

系列区分

専門

講義区分

講義

渋江桂子この授業の2010年度のアンケートを参照

授業の教育目的及び方針

緑地保全を目的とした環境計画が、その本質を理解できていないために、逆に地域固有の自然環境を壊してしまうという事例は後を絶たない。本講義ではまず、自然環境を保全・創出する際に根幹となる生態学を基礎から学ぶ。次に、緑地保全の意義と各手法を習得したうえで、各受講生は自分なりの緑地保全の捉え方を確立する。後半は、実際のプランニング学問として近年注目されている景観生態学(ランドスケープエコロジー)について学び、この学問の方法と実例を通して、プランニングの理論と生態的戦略を学ぶ。

授業内容

1.緑地計画の命題「自然環境とは何か」について考える(主体—環境系)
2.緑地計画のための生態学的方法論
3.システムとして機能する生態系(生物主体—環境系)
4.地球生態系における物質循環と深刻な地球環境問題
5.植生概念
6.緑地保全の各手法と生態学的根拠(極相林の維持機構と厳正保護手法・遷移の途中相に出現する生物生態とその保護手法・里山や水田環境における持続的土地利用とその保全手法・生物多様性創出のための地域固有生態系創出手法)
7.自然保護の歴史的な流れ —自然環境の把握と評価における問題点—
8.最新の自然保護理念(生態系保全・生物多様性の保全・系統学的異種の導入防止・大型生物の個体群縮小阻止)
とその方法(「原生自然環境保全地域」「生物圏保護区」「RDB(レッドデータブック)」「世界遺産」)
9.景観生態学(1) 複合生態系の土地的空間構造に関する理論 —緑地の大きさ、形状、コリドー、エコトーンとその配置—
10.景観生態学(2) 人間主体環境系の内部構造と歴史的展開 —水田環境・里山の保全とその方法、エッジ種とその保全—
11.景観生態学(3) 緑地空間創出のための理念と技術 —ビオトープ調査とビオトープネットワーク—

評価方法

小テスト(授業中に実施)50%、プレゼンテーションと課題提出(各一回実施)50%

教科書


備考


環境との関連

環境教育科目 (環境教育割合100%)

最終更新 : Wed Apr 06 01:23:20 JST 2011