P0442800

情報代数

Algebra for Information Sciences

開講部

システム工学部

開講学科

電子情報システム学科

開講学年

2年次

開講時期

後期

単位数

2

単位区分

選択

系列区分

専門

講義区分

講義
准教授井戸川知之この授業の2011年度のアンケートを参照

授業の教育目的及び方針

代数学は演算に関する構造を扱うための数学理論であるが, 単なる理論に留まらず, 様々な工学技術に応用されている. 特に, 近年発達してきた暗号理論・符号理論を理解するには, 有限体を中心とした代数学基礎の理解が必要である. 本科目では, 代数入門として群論・環論の基礎から始めて有限体論までを講義し, 残りの時間で符号理論の入門的内容を講義する予定である. これにより, 代数学の基本を理解し, また情報通信分野への応用の端緒に触れられるようにする.

授業内容

講義内容は概ね以下の通りとするが, 受講生の理解度に応じていくつか取捨選択することもある.
1 有理整数環, 有理数体と実数体
2 群, 正規部分群と剰余群
3 準同型定理, 巡回群
4 環, イデアル
5 環準同型定理, 素イデアル, 局所化
6 単項イデアル環と一意分解環, ユークリッド聖域
7 ユークリッドの互除法と整数の整除, 合同式
8 既約剰余類群とフェルマーの小定理, オイラー関数とオイラーの定理
9 多項式環, 既約多項式, 原始多項式
10 体の拡大, 代数拡大, 最小分解体
11 有限体, 有限体の存在, 有限体の構造
12 線形符号
13 ハミング距離, ハミング符号
14 巡回符号, 巡回ハミング符号の復号法
15 期末試験

評価方法

基本的に期末試験により評価するが, 小テスト・レポート・授業中の演習を行った場合, これらの結果も評価に加える.

教科書

工学基礎 代数系とその応用, 平林隆一, 数理工学社, 2006.

備考

線形代数I, II, 離散数学を履修しておくこと.

環境との関連

環境に関連しない科目

最終更新 : Tue Mar 27 08:22:36 JST 2012