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フィードバック制御特論

Feedback Control Theory

開講部

大学院理工学研究科 修士課程

開講学科

機械工学専攻

開講学年

1年次

開講時期

前期

単位数

2

単位区分

特修

系列区分

特論

講義区分

講義
教授伊藤和寿この授業の2012年度のアンケートを参照

授業の概要

機械・電気システムやより広い意味でのシステムの特性を表現,解析し,制御するためには,フィードバックの概念が不可欠である.本講義ではこれを目的として,基礎から一歩進んだ制御系解析および設計ツールを身につける.

達成目標

1.動的システムの3つの表現(微分方程式,伝達関数,状態空間表現)の等価性が理解できること
2.線形システムの安定性,状態フィードバックによる極配置,オブザーバの導入による出力フィードバックが理解できること
3.一般化フィードバック系の概念を理解し,実問題に適用できること
4.シンプルな系に対する二自由度系の構造と役割が把握できること,フィードバック制御系のロバスト解析ができること
5.数学モデルの未知パラメータの影響を補償する手法の代表である「適応制御」,モデルの制約を設計段階から考慮できる「モデル予測制御」,について理解を深めること

授業計画


【授業計画】【授業時間外課題(予習および復習を含む)】
1.フィードバック制御とフィードフォワード制御の比較パラメータ変動,外乱応答,感度解析
2.線形システムの状態空間表現指定日のPPT資料の予習,ベクトル微分方程式,変数変換,伝達関数
3.線形システムの安定化(1)-入力/状態変数/出力との関係指定日のPPT資料の予習,可安定性(可制御性),可検出性(可観測性)
4.線形システムの安定化(2)-状態変数の利用と安定性指定日のPPT資料の予習,状態フィードバック,オブザーバ,分離定理
5.線形システムの最適制御指定日のPPT資料の予習,Riccati方程式の可解性
6.信号とシステムのノルム,内部安定性指定日のPPT資料の予習,ノルムの公理,入出力安定性と内部安定性との相違
7.システムモデルの不確かさとロバスト安定/性能条件指定日のPPT資料の予習,不確かさの表現,小ゲイン定理
8.一般化フィードバック系指定日のPPT資料の予習,安定化補償器の一般化表現,Youlaの定式化
9.二自由度系の構造解析指定日のPPT資料の予習,フィードバックとフィードフォワード,閉ループ系の構造解析
10.LMIと有界実補題指定日のPPT資料の予習,線形行列不等式の定義
11.H∞制御系(1): 問題の定式化指定日のPPT資料の予習,物理的意味付けとLMI解法
12.H∞制御系(2): Riccati方程式の利用指定日のPPT資料の予習,Riccati方程式による解法,スカラ系での設計例,最適制御との相違点
13.適応制御(1): 定式化指定日のPPT資料の予習,モデルマッチング,適応パラメータの導入
14.適応制御(2): 制御入力と適応更新則の導出指定日のPPT資料の予習,リアプノフ関数,安定性の証明
15.モデル予測制御指定日のPPT資料の予習,最小自乗問題,インパルス応答,ステップ応答,予測制御
16.講義のまとめとコメント

評価方法と基準

試験(50点)およびレポート(50点)

教科書・参考書

(参考書)
・杉江,藤田,フィードバック制御入門,コロナ社(1998)
・劉,線形ロバスト制御,コロナ社(2001)
・劉,申,現代制御理論通論,培風館(2005)
・マチエヨフスキー, 足立,モデル予測制御—制約のもとでの最適制御,東京電機大学出版(2005)

履修登録前の準備

学部課程における計測工学,制御工学,応用数学,複素関数論を習得していることが履修の前提となる.

オフィスアワー、質問・相談の方法

月-水,金の13:30-17:00
メールで事前予約しておくと空振りしません.

環境との関連

環境に関連しない科目

最終更新 : Thu Sep 20 08:00:04 JST 2012