A0170900

設計工学

Design Engineering

開講部

工学部

開講学科

機械工学科

開講学年

3年次

開講時期

後期

単位数

2

単位区分

選択必修

系列区分

専門

講義区分

講義
講師井上茂

授業の概要

(授業の概要と目的)工業製品など、もの作りの始まりは設計である。設計は設計者のポリシーが重要であり、思考や創造のかたまりである。工業製品の設計は、多岐にわたる技術を集約、総合する作業のみでなく、社会、経済、倫理など、科学や技術を取り巻く環境に十分配慮し、幅広い環境の中で作業を行う必要がある。これを、設計工学と称する。
本科目では、機械工学の分野を対象として、設計工学を概観し、授業を進める。したがって、工業製品が生まれて行く過程で、いかに先人が積み重ねた知恵と工夫を育み反映させるか、またそこにいかなる技術、管理が関与しているかを、理解して頂くことを、目的とする。

達成目標

1.設計工学を総合的な立場から評価し、設計から製品製作への概念を展開できる。
2.機械要素、機械運動系の解析と、設計の係りを理解できる。
3.材料の選択と強度設計の評価ができる。
4.また、上記3と関連して、精度および信頼性設計の係りを展開することができる。
5.性能、コスト、納期などを満足させる、最良の加工法と設計との関連が考えられる。

授業計画


【授業計画】【授業時間外課題(予習および復習を含む)】
1.設計工学の概念  
*設計工学と温故知新
*設計工学と社会環境
シラバスを確認する
2.設計と創造性  
*設計をエンジニアリング的なアプローチから位置付け思考行程を論じる
*設計と創造性
前回配布した資料
*設計工学とその周辺
*設計の思考過程
*製品開発のステップと設計
*設計と創造性
*創造性の訓練方法
*特許について
に目を通す
3.総合的評価を考えた設計 
*情報積算法
*総合的評価と設計
前回配布した資料
*設計と評価
*情報積算法
*満足度関数と実際の適用例
に目を通す
4.情報伝達手段 
*図面の重要性と解釈
*表現法の基礎
前回配布した資料
*情報伝達手段と図面の重要性
に目を通す
図学で学んだ基本項目を復習しておく
5.CAD(コンピュータ援用設計)の活用             
*設計とコンピュータとの関り
*CADのシステム構成
前回配布した資料
*設計とCADの係り
*CADシステムの概要
*CAD有効活用のポイント
*モデリングの基礎
に目を通す
6.機械要素                     
*機械の構成要素と材料
*機械要素に関する演習
前回配布した資料
*機械の構成要素
*締結、案内、伝達要素
*エネルギ吸収、流体伝達要素
*標準規格と機械設計
に目を通す
機械要素の基本項目を復習しておく
7.解析と総合                    
*設計解の諸支配因子を細かく分けて調べる解析
*既存の知識から最適解を得る総合
前回配布した資料
*設計と総合、分析、解析
*最適化について
*設計された製品と運搬手段について
に目を通す
8.機械運動系の解析と総合(1)           
*機素と対偶
*機構の自由度
*機械運動系に関する演習
前回配布した資料
*機械運動系の基本構造
*運動と機構の自由度
*機構の数の総合
に目を通す
機械運動学の基本項目を復習しておく
9.機械運動系の解析と総合(2)           
*リンク機構
*カム機構
*機械運動系に関する演習
前回配布した資料
*機構の量の解析及び総合
*リンク、カム機構
に目を通す
10.設計と材料の選択                
*材料特性と選択基準
*材料選択と加工方法
前回配布した資料
*材料特性
*除去加工の工程設計
に目を通す
11.強度設計 
*材料の強度と剛性
*使用条件に対する保障設計
前回配布した資料
*材料の強度と剛性
*剛性設計
*強度設計における配慮事項
に目を通す
12.精度設計                    
*総合精度保証と精度設計
前回配布した資料
*精度設計の考え方
*精度鈍感設計の概念と具体例
*精度設計に対する設計者の任務
に目を通す
13.信頼性設計                   
*所定の期間、要求された機能を達成するための設計法
前回配布した資料
*信頼性の概念
*信頼度について
*故障率曲線
*信頼性設計の実際
*製造物責任法について
に目を通す
14.設計と加工 
*加工の体系化                  
*加工方法を考慮した設計
前回配布した資料
*加工体系
*加工面の創成
*部品の形状と設計の考え方
*精度と仕上げ面粗さ
に目を通す
15.学期末試験                   
試験範囲---主として、達成目標の2.3.4について評価する
試験終了後、配布回答について解説する
前回配布した全資料に目を通す

評価方法と基準

【評価方法および評価基準】
学期末試験40%、演習60%の配分で評価し、総合点60%以上を合格とする。

教科書・参考書

講義の参考資料は、前回の講義にて配布する。より、詳細な自習書としては、
工学設計・Gポール、Wバイツ共著・培風館
を推薦しておく。

履修登録前の準備

特になし

学習・教育到達目標との対応

1.(D-3)機械を製作し運用するために必要な工学特有の手法(計測,制御,設計,加工,ICTなど)に習熟し,それらを問題の状況に応じて適切に使うことができる.

オフィスアワー、質問・相談の方法

授業終了後、講師室で。

環境との関連

環境関連科目 (環境教育割合 5%)

最終更新 : Sun Apr 06 07:17:47 JST 2014