C0320600

粉体成形

Powder Metallurgy

開講部

工学部

開講学科

材料工学科

開講学年

3年次

開講時期

後期

単位数

2

単位区分

選択必修

系列区分

専門

講義区分

講義
講師浅見淳一

授業の概要

粉体成形では,主として出発原料の金属粉末の製造方法から,形状を付与し,固化し,所定の特性を確保して工業製品とするプロセス全般(粉末冶金法)およびその特徴について学びます.粉末冶金法は固体と流体の中間的な性質を有する粉体の特徴を活かして,溶製法では作製できないもの,あるいは粉末冶金法の方が高性能・低価格(大量生産)であることから製品化されているものまで,現代の工業界に貢献しています.次世代産業においても新素材創製・新技術の面で必須の分野です.このような観点から講義するので,自らの将来における知識の重要性を認識して講義を受けて欲しい.

達成目標

1.粉体成形における金属粉末製造から成形・焼結まで,さらに製品特性を理解できる.
2.粉体を原料とする成形体の特殊性・多様性を把握する.
3.素形材技術における粉体成形プロセスの比較・特徴を理解する.
4.粉体成形における派生プロセスについても理解する。

授業計画


【授業計画】【授業時間外課題(予習および復習を含む)】
1.粉体の概念および成形の概要
・物質3体における粉体
シラバスを確認する
2.金属粉体の金型成形を中心としたプロセス全体
・粉体材料の加工
テキスト第1章を予習
3.粉体成形品ができるまで
・粉体成形プロセスの流れ
・粉体成形における焼結機械部品の考え方
テキスト第2章を予習
4.原料粉末について
・金属粉体の製造方法
・成形におよぼす粉末特性
テキスト第3章を予習
5.粉末の混合
・粉末混合における偏析
・機械的合金化法
テキスト第4章を予習
6.粉体成形1
・圧粉成形のメカニズム
・粉体成形における潤滑
・粉体成形設備の特徴
テキスト第5章p42-53を予習
7.粉体成形2
・高圧成形
・温間成形
・金属粉末射出成形
テキスト第5章p54-63を予習
8.焼結1
・焼結メカニズム
・固相焼結および液相焼結
・焼結雰囲気および焼結炉
テキスト第6章を予習
9.焼結2(焼結による高密度化)
・造粒粉による焼結
・焼結鍛造、加圧焼結、放電焼結および焼結接合
テキスト第7章を予習
10.焼結機械部品の後加工・処理
・サイジング、機械加工、熱処理、含浸
テキスト第8章を予習
11.焼結機械部品の製品例
・複雑形状部品
・機能複合化部品
・摩擦材料
テキスト第9章p92-99を予習
12.焼結材料独自分野
・焼結含油軸受
・急冷凝固粉末による部品
テキスト第9章p100-107を予習
13.焼結機械部品の製品例(機能材料)
・圧粉磁心(軟質磁性材料)
・硬質磁性材料
テキスト第9章p108-112を予習
14.焼結機械部品の特殊用途例テキスト第9章p114-121を予習
15.学期末試験
・試験範囲:講義における粉体成形プロセス全般
・試験終了後に試験内容の解説
テキスト5,6章を中心に復習

評価方法と基準

レポート(20点),学期末試験(80点)で評価し,総合点60点以上を降格とする.

教科書・参考書

「工程順でわかるはじめてのプレス粉体成形」日刊工業新聞社 浅見淳一

履修登録前の準備

材料科学全般の一般知識を持っていること.

学習・教育目標との対応

材料科学を専攻したものとして,社会に貢献できるように,今後の進歩に十分適応できるように学習を進める.

オフィスアワー、質問・相談の方法

講義終了後あるいはメール(asamijunichi@gmail.com)

環境との関連

環境関連科目 (環境教育割合15%)

最終更新 : Sun Apr 06 08:06:25 JST 2014