生体力学

准教授

生体を構成する骨格，筋組織，内臓器官などは材料力学的観点からは非線形な大変形する物体と捉えられる．生体の機能維持に不可欠な血液は，潰れやすいチューブ内の拍動流であり，微視的に捉えると多数の血球などを含む懸濁液の流れで，大血管と抹消循環では異なる流動現象を示す．
本講義では，生体を解析する力学的手法の理解を目指す．生体の力学解析のために必要な，発展的な材料力学，流体力学について学び，生体医工学・医療工学・福祉工学・傷害バイオメカニクスの分野に対する機械工学的アプローチを理解する．

1.	生体の力学解析に必要な，連続体力学，材料力学，流体力学，機械運動学を理解する．
2.	力学的観点からみた生体の特性，機能を理解する．
3.	生体の特性，機能の力学的解析手法を理解する．

	【授業計画】	【授業時間外課題（予習および復習を含む）】
1.	生体力学概論生体の特性，機能の力学的観点からの俯瞰	自分の身体の機能，特性を力学的にどのように説明できるか，考える．
2.	ニュートン力学の基礎	教科書2.1節，2.2節の予習・復習
3.	筋ー骨格系の力のつり合い	教科書2.3節の予習・復習
4.	材料力学の生体力学への拡張１・ひずみと応力の定義・応力テンソル，ひずみテンソルの基礎概念	教科書3.1.1〜3.1.4節の予習・復習
5.	材料力学の生体力学への拡張２・主応力と最大せん断応力	教科書3.1.5節の予習・復習
6.	骨の生体力学・一般化フックの法則・骨の組織学・骨の力学特性	教科書3.1.6〜3.2節の予習・復習
7.	連続体力学の基礎１・ベクトル・２階のテンソル・座標変換	教科書4.1節の予習・復習
8.	連続体力学の基礎２・配置について	教科書4.2.1節の予習・復習
9.	連続体力学の基礎３・各種の応力テンソル	教科書4.2.2節の予習・復習
10.	中間試験	第9回までの復習
11.	連続体力学の基礎４・線形弾性体・超弾性体・運動方程式	教科書4.3.1〜4.3.2, 4.4.1節の予習・復習
12.	生体流体力学１（特別講師による講義）・生体流体力学の基礎	教科書4.4.2節の予習・復習
13.	生体流体力学２（特別講師による講義）・流体力学の生体への応用	別途配布する講義資料の予習・復習
14.	軟組織の生体力学・各種軟組織の組織学・各種軟組織の力学特性	教科書4.5節の予習・復習
15.	期末試験講義の総括	生体流体力学，軟組織の力学に関する総復習．

中間試験50点，期末試験50点，計100点満点のうち，60点以上を合格とする．

力学の基礎とバイオメカニクス（コロナ社）

力学の基礎，材料力学１・２，流れの力学１・２を履修していることが望ましい．
講義は指定教科書に準拠して進める．概念の解説に重点を置き，詳細な式の変形過程，展開は教科書に頼ることがあるため，教科書は必ず購入のこと．

1.	(D)技術・工学の根幹をなす「物質」，「エネルギー」および「情報」を基盤とした機械工学の基礎的な知識と応用能力を習得する　（1）力学，材料力学，熱力学，流れの力学の基礎　（2）多く (17科目以上) の専門科目の習得

・	木曜日１５時から１７時　研究室にて

環境に関連しない科目

最終更新 : Sun Apr 06 08:13:08 JST 2014

開講部	工学部
開講学科	機械機能工学科
開講学年	3年次
開講時期	後期
単位数	2
単位区分	選択
系列区分	専門
講義区分	講義

B0902320

授業の概要

達成目標

授業計画

評価方法と基準

教科書・参考書

履修登録前の準備

学習・教育到達目標との対応

オフィスアワー、質問・相談の方法

環境との関連