V0550700

計算機代数

Computer Algebra

開講部

システム理工学部

開講学科

数理科学科

開講学年

3年次

開講時期

後期

単位数

2

単位区分

選択

系列区分

専門

講義区分

講義
教授井戸川知之この授業の2013年度のアンケートを参照

授業の概要

計算機代数とは数式処理ともよばれ、数式を記号列として扱い、四則演算および多項式の因数分解や展開、さらには微分や積分を数式のまま厳密に行うものである。 計算機代数の中心的な対象は数と多項式であり、複数の多項式の共通因子を求めるといった特有のアルゴリズムがある。 これらのいくつかを紹介することで計算機代数の入門とする。その後、イデアルの所属問題や連立代数方程式の求解に重要な役割を果たすグレブナー基底の解説を行い、現在の計算機代数研究の中心的な話題を紹介する。

達成目標

1.コンピュータによる計算が数値計算に限らないことを認識する。
2.多項式の数式処理的扱いなどを学ぶ。
3.グレブナー基底の概念を理解し、計算機代数の基礎・応用研究に踏み出す足がかりを得る。

授業計画


【授業計画】【授業時間外課題(予習および復習を含む)】
1.計算機代数(数式処理)システム概観代数系(数論・環論)について復習
2.多項式の最大公約因子と互除法前回までの復習
3.終結式と部分終結式前回までの復習
4.拡張されたEuclidの互除法とその応用前回までの復習
5.モジュラーアルゴリズム(中国剰余定理)前回までの復習
6.ヘンゼル構成とEZ-GCDアルゴリズム前回までの復習
7.多項式の因数分解 (1) 無平方分解前回までの復習
8.多項式の因数分解 (2) 1変数多項式前回までの復習
9.多項式の因数分解 (3) 多変数多項式前回までの復習
10.グレブナー基底 (1) 定義とその例前回までの復習
11.グレブナー基底 (2) ブッフバーガーアルゴリズム前回までの復習
12.グレブナー基底 (3) アルゴリズムの高速・効率化前回までの復習
13.グレブナー基底 (4) 応用(連立代数方程式、整数計画問題)前回までの復習
14.グレブナー基底 (5) 発展(包括的グレブナー基底など)前回までの復習
15.期末試験とその講評全体の復習

評価方法と基準

レポート40%, 期末試験60%で評価する。

教科書・参考書

特に指定しない。参考書は項目にあわせて適宜指示する。

履修登録前の準備

「離散数学」、「初等整数論」を含む代数系の科目を一通り履修しておくことが望ましい。

環境との関連

環境に関連しない科目

最終更新 : Sun Apr 06 08:08:01 JST 2014