04106100

ベクトル解析

Vector Analysis

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授業の概要

ベクトル解析の主題は「場」である.
さまざまな自然現象, 電磁気学, 力学, 流体力学などは, すべて「場」という視点で扱うことができる. こうした普遍的な「場」を数学的に記述し, 解析することを, ベクトル解析で学ぶ.  

大まかにいえば, ベクトル解析は, 多変数関数(場)の微積分の続きである.  微積分2では偏微分, 全微分, 重積分の考え方が中心であった. しかしこれらは場を記述するのに十分な道具を与えない.
ベクトル解析では, さらに進んで「勾配」「発散」「回転(渦度)」などの微分演算が導入される. この中で, 座標変換に関する微分演算の変換則の理解が, 基礎としても応用上でも重要になってくる. さらには, 線積分, 面積分, 体積分を微積分2より高い視点で学び, 微積分の公式(=一変数関数の定積分はその原始関数の積分区間の端点における値の差)の多変数の微積分版といえる, ガウスの定理, ストークスの定理に至る.

ベクトル解析は微分積分2と線形代数2に続く科目である.
上でも述べた, 偏微分, 全微分, 多変数のテイラー展開, 線積分,重積分などを(単に知っているというだけでなく), きちんと身につけておくことが, 受講の前提である.
また行列式やヤコビアンの図形的な意味, 基などの線形空間についての基礎的事項についても, ベクトル解析の学習の中で, 適宜自ら復習することが必要になろう.

注意点として, ベクトル解析を微分や積分の記号の列として, 機械的に丸暗記するのでは不十分であり, 応用の利く理解にはいたらない. 単に計算して終わりではなく, 図を描きながら, 学んでいくように留意してほしい.
尚履修希望者が多数の場合は人数制限が行われる場合がある.

達成目標

1.ベクトル値関数の扱い
2.場の考え方や意味, 変換則についての習熟
3.勾配,発散,回転などの微分演算の意味, またその利用
4.積分公式(ガウスの定理,ストークスの定理)

授業計画


【授業計画】【授業時間外課題(予習および復習を含む)】
1.ベクトル解析の導入とベクトル代数の基本事項. ベクトル代数に関する基本事項の確認. 線形代数の該当事項の復習.
2.内積外積の応用(有向面積) 友向面積について予習. 関連する問題の演習.
3.ベクトル値関数の微分積分 ベクトル値関数の予習.
必要に応じて微積分2の内容を復習.
4.スカラー場と勾配 スカラー場の具体例, および勾配の図形的な意味について予習. 関連する問題練習.
5.空間内の曲線 空間内の曲線の表示方法を予習. 空間曲線に関する演習.
6.ベクトル場 ベクトル場の身近な例を
予習, 具体的なベクトル場の描画や計算演習. 基の変換に関する事項を復習.
7.線積分 線積分の計算例の練習. また関連する物理的な問題の学習.
8.中間試験など(教官によって小テスト) 1-7章までの復習.
9.面積分 パラメーター表示, ヤコビアンの意味を確認. 具体例で計算演習.
10.場の微分(発散) 場の微分の意味, および関連する公式の予習復習.
11.場の微分(回転) 場の微分の意味, および関連する公式の予習復習. 力学,電磁気学との関連を自習.
12.積分定理(ガウスの定理) 多変数関数の積分公式の導出を予習復習. 関連する問題の学習.
13.積分定理(ストークスの定理) 多変数関数の積分公式の導出
を予習復習. 関連する問題の学習.
14.総復習, あるいは学習事項の補完 場の微分積分の公式の習熟と練習.
15.期末試験 まとめ 総まとめ.

評価方法と基準

中間試験や演習・レポート・小テストなどを40%,期末試験を60%とし,総合得点60点以上を合格とする.

教科書・参考書

初回講義時に指定する

履修登録前の準備

微分積分1の単位を取得し微分積分2を一度履修または履修中であること.

学習・教育到達目標との対応(機械工学科)

1.(D-1)基本的な物理現象を自然科学の原理から数学的に導くことができ,機械の設計や性能評価に必要な技術計算ならびに統計処理を正確に行うことができる.

学習・教育到達目標との対応(機械機能工学科)

1.(E)機械工学における基盤分野の理解に必要な基礎的な数学の知識と応用能力,実験・分析の遂行に必要な確率・統計,情報処理の基礎的な知識や自然現象を数学的にモデル化し,シミュレーションする基礎的な知識と応用能力を習得する  (1) 基礎的な数学の知識  (2) 実験データの分析能力  (3) 情報リテラシの習得  (4) 自然現象をモデル化し,シミュレーションする能力

学習・教育到達目標との対応(応用化学科)

1.(A)確かな基礎と化学の専門知識に基づいて問題を解決する。

学習・教育到達目標との対応(電気工学科)

1.C1:自然科学全般の基礎的な考え方を理解し、技術の基盤となる自然科学の原理を説明できる。

学習・教育到達目標との対応(電子工学科)

1.(C)自然科学、数学、情報技術の知識を習得し、現象を論理的に考えて理解する能力を身につける。

学習・教育到達目標との対応(土木工学科)

1.C:数学および自然科学などに関する工学基礎知識を習得し、土木工学分野において応用・利活用できる能力を身につける

オフィスアワー、質問・相談の方法

授業時間の前後など

環境との関連

環境に関連しない科目

最終更新 : Thu Jun 09 07:15:15 JST 2016