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生命倫理

Bioethics

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教授小出泰士この授業の2015年度のアンケートを参照

授業の概要

 科学技術の飛躍的な進歩に伴い、今日では、医学や生物学の分野において、様々な形での生命への人為的介入が可能となってきた。しかし同時に、技術的に可能であるからといって、それをそのまま実行することが、果たして人間に許されるのだろうか? 私達は、人間の本来的なあり方についてもう一度反省し、人間の行為の善悪について、理に適った仕方で問い直すことが今求められている。そのためには、自己の一面的な価値観を自覚し、世の中の多様な価値観を理解することから始めなければならない。

達成目標

1.生命倫理の諸問題に関する基礎知識、及びその問題点を正確に把握すること。
2.生命倫理の諸問題を対象として「考えること」を学習する。
3.(1)倫理学、生命倫理学の主要学説及び基本原則を理解すること。
(2)物事を、多角的な観点から考察すること。
(3)倫理的原則に依拠しつつ、状況を踏まえて判断すること。

授業計画


【授業計画】【授業時間外課題(予習および復習を含む)】
1.なぜ生命倫理が必要なのか
   生物医学の分野で現代社会が置かれている危機的状況
第1章「なぜ生命倫理が必要なのか」(教科書7ページから16ページ)
2.生命論、科学論
   西洋医学による生命に対するアプローチの特殊性
第2章「科学(西洋医学)と生命」(教科書17ページから24ページ)
3.医の倫理
   インフォームド・コンセント
第3章「インフォームド・コンセント」(教科書25ページから35ページ)
4.生命倫理の諸問題(1)
   脳死と臓器移植
第4章「脳死と臓器移植」(教科書37ページから53ページ)
5.中間テスト(1) 1回目から4回目の授業内容に関する試験
生命倫理の諸問題(2)
   生殖補助医療(人工授精と体外受精)1
第5章「生殖補助医療」(教科書55ページから61ページ)
6.中間テスト(1)の解説
生命倫理の諸問題(2)
   生殖補助医療(人工授精と体外受精)2
第5章「生殖補助医療」(教科書61ページから69ページ)
7.生命倫理の諸問題(3)
   代理出産
第6章「代理出産」(教科書71ページから77ページ)
8.生命倫理の諸問題(4)
   出生前診断
第7章「出生前診断」(教科書79ページから84ページ)
9.生命倫理の諸問題(5)
   人工妊娠中絶
第8章「人工妊娠中絶」(教科書85ページから92ページ)
10.中間テスト(2) 5回目から9回目の授業内容に関する試験
生命倫理の諸問題(6)
   クローン技術1
第9章「クローン技術」(教科書93ページから98ページ)
11.中間テスト(2)の解説
生命倫理の諸問題(6)
   クローン技術2
第9章「クローン技術」(教科書93ページから98ページ)
12.生命倫理の諸問題(7)
   ヒト胚研究、ES細胞、iPS細胞
第10章「ヒト胚を対象とする研究」(教科書99ページから105ページ)
13.生命倫理の諸問題(8)
   安楽死
第11章「安楽死」(教科書107ページから115ページ)
14.生命倫理の諸問題(9)
   遺伝子診断と遺伝子治療
第12章「遺伝子に関する諸問題」(教科書117ページから126ページ)
15.期末テスト 10回目から14回目の授業内容に関する試験
期末テストの解説
まとめ「今後の生命倫理のために」
おわりに「相手の身になって考えること」(教科書127ページから132ページ)

評価方法と基準

中間テスト(1)25%、中間テスト(2)35%、期末テスト40%。総合得点が60点以上を合格とする。ただし、出席率が3分の2未満の者は、期末テストの受験資格はないものとする。

教科書・参考書

教科書
 小出泰士『良識から見た生命倫理』(DTP出版 2005年)

参考文献
 赤林朗編『入門・医療倫理 I 』(勁草書房)
市野川容孝編『生命倫理とは何か』(平凡社)
 金城清子『生命誕生をめぐるバイオエシックス』(日本評論社)
 坂本百大ほか編著『生命倫理』(北樹出版)
 砂原茂一『医者と患者と病院と』(岩波新書)
 額田勲『終末期医療はいま』(ちくま新書)
 森岡正博『脳死の人』(福武文庫)
 グレゴリ-・ペンス、宮坂道夫、長岡成夫訳『医療倫理』1、2(みすず書房)

履修登録前の準備

特になし

オフィスアワー、質問・相談の方法

授業のある日の授業の前後。研究室または講師室にて。

環境との関連

環境関連科目 (環境教育割合10%)

最終更新 : Thu Oct 22 07:18:36 JST 2015