A0738300

確率統計

Probability and Statistics

開講部

工学部

開講学科

機械工学科

開講学年

2年次

開講時期

前期

単位数

2

単位区分

選択

系列区分

専門

講義区分

講義
講師石綿元

授業の概要

統計学とは、標本から得られる数量的データから、そのデータの由来する母集団の特性に関する情報を取り出すための科学的手法とその理論の体系であるといってもよいであろう。実社会ではいかなる場面でも各種多様なデータが利用されている。それらのデータの本質を見極めたり、背後にある現象の構造を正しく認識することは必要かつ重要である。ここでは初等的な統計的手法の基本を理解させ、それらを使える能力を与えることを目的とする。大学1・2年の数学的知識を導入しながら講義するが、演習も多くとり入れたい。

達成目標

1.事象の確率の正確な計算ができる。
2.2項分布、正規分布他の基礎を理解し、具体的問題に関し正確に計算できる。
3.中心極限定理の概念の理解と、その重要さを理解できる。
4.母集団の平均の大標本時における推定および検定に関する手法を正しく理解し、具体的問題に適用できる。

授業計画


【授業計画】【授業時間外課題(予習および復習を含む)】
1.記述統計[データ解析]
 ・データをみる
ヒストグラム、箱ひげ図、散布図、度数分布表、平均、分散、中央値
2.確率論1
 ・事象と確率
事象と確率、確率の公理、確率の公式、条件付き確率、ベイズの定理
3.確率論2
 ・確率変数と確率分布1
確率変数、離散型(一様分布、二項分布、ポアソン分布、超幾何分布、幾何分布)
4.確率論3
 ・確率変数と確率分布2
連続型(一様分布、正規分布、t分布、Γ分布、指数分布、x2分布、F分布)
5.確率論4
 ・中心極限定理
累積分布関数、積率母関数、チェビシェフの不等式、大数の法則、中心極限定理
6.中間テスト
 ・小テストと解説
確率に関する試験
7.推測統計[数理統計学]1
 ・点推定と区間推定
点推定、標準化変換、統計量、平均の区間推定
8.推測統計[数理統計学]2
 ・仮説の検定1
検定の手順、検定の過誤、分散が既知の平均の検定、比率の検定
9.推測統計[数理統計学]3
 ・仮説の検定2
t検定、分散の検定、分散比の検定
10.推測統計[数理統計学]4
 ・相関分析
多次元確率分布、共分散、相関係数、フィッシャーのZ変換
11.推測統計[数理統計学]5
 ・回帰分析
線形回帰モデル、最小二乗法、回帰残差、決定係数、重回帰
12.推測統計[数理統計学]6
 ・分散分析
適合度検定、因子、水準、一元配置、二元配置、主効果モデル
13.推測統計[数理統計学]7
 ・品質管理
管理限界、抜き取り検査、検査特性曲線、工程能力指数/総合演習
14.推測統計[数理統計学]8
 ・情報量規準
最尤法、最大対数尤度、カルバック-ライブラー情報量、モデル選択、AIC
15.期末試験
 ・試験と総評
統計に関する試験

評価方法と基準

期末試験50% 中間試験やレポートなど50%を100点とし、総合得点60点以上を合格とする。

教科書・参考書

1)指定教科書:
「日本統計学会公式認定[統計検定2級対応]統計学基礎」
 日本統計学会 編(東京図書)

2)推薦参考書:
「基礎統計学1 統計学入門」
 東京大学教養学部統計学教室 編 (東京大学出版会)

3)推薦問題集:
「初等統計学」
 P.G.ホーエル 著、浅井晃・村上正康 共訳 (培風館)

上記以外の推薦書籍については、講義中に紹介する。

履修登録前の準備

必須ではないが、次を履修していることが望ましい。
線形代数1、線形代数2、微分積分1、微分積分2

学習・教育到達目標との対応

1.(D-1)基本的な物理現象を自然科学の原理から数学的に導くことができ,機械の設計や性能評価に必要な技術計算ならびに統計処理を正確に行うことができる.

オフィスアワー、質問・相談の方法

授業時間の前後

環境との関連

環境に関連しない科目

地域志向

地域志向ではない科目

最終更新 : Tue Sep 15 11:25:14 JST 2015