Japanese / English

5M695000

構造振動学特論

Structural Dynamics

開講部

大学院理工学研究科 修士課程

開講学科

建設工学専攻

開講学年

1年次

開講時期

後期

単位数

2

単位区分

特修

系列区分

特論

講義区分

講義
教授隈澤文俊この授業の2015年度のアンケートを参照

授業の概要

 構造物にはそれを取り巻く社会条件や自然条件によりさまざまな振動が発生していますが,構造物を崩壊させてしまうような大きな揺れも,人が感じ取れないような小さな揺れも,振動学によって解析されます。すなわち,振動学とは構造物の振動性状を明らかにするためのものであり,動的外力に対して構造物が十分な性能を持つように設計するためには欠かせない学問です。
 本講義では,一質点系の線形・非線形振動および多質点系の線形振動を対象として振動理論を学び,構造物の耐震理論・耐震設計についての理解を深めてもらいます。
 本講義は構造物の耐震性能に関わる実務,特に時刻歴応答解析に基づく構造計算を行なう際に必要となる基本的な考え方や知識を身に付けることができるインターンシップ関連科目です。

達成目標

1.構造物の動的外力に対する安全性確認のための基礎的知識を習得する
2.弾塑性性状を表現し得る復元力特性の特徴を理解し,説明することができる
3.数値積分法の工学的必要性とその特徴を理解し,説明することができる

授業計画


【授業計画】【授業時間外課題(予習および復習を含む)】
1.序論
 動的荷重,D'Alembertの原理,運動方程式
微分方程式の解法
2.1自由度系の線形振動1
 非減衰自由振動
前回講義の内容を完全に理解すべく復習すること
3.1自由度系の線形振動2
 減衰自由振動
前回講義の内容を完全に理解すべく復習すること
4.1自由度系の線形振動3
 調和振動外力に対する応答
前回講義の内容を完全に理解すべく復習すること
5.1自由度系の線形振動4
 複雑な強制力に対する応答
前回講義の内容を完全に理解すべく復習すること
6.1自由度系の線形振動5
 応答スペクトル,擬似応答スペクトル,設計用スペクトル
前回講義の内容を完全に理解すべく復習すること
7.1自由度系の非線形振動1
 復元力特性
前回講義の内容を完全に理解すべく復習すること
8.1自由度系の非線形振動2
 復元力特性の応答への影響
前回講義の内容を完全に理解すべく復習すること
9.1自由度系の非線形振動3
 直接積分法
前回講義の内容を完全に理解すべく復習すること
10.1自由度系の非線形振動4
 直接積分法の応答への影響
前回講義の内容を完全に理解すべく復習すること
11.異なる復元力特性の比較検討(発表会) 前回講義の内容を完全に理解すべく復習すること
発表会の準備を行なうこと
12.多自由度系の振動1
 解析モデルについて
前回講義の内容を完全に理解すべく復習すること
13.多自由度系の振動2
 固有値解析
前回講義の内容を完全に理解すべく復習すること
14.多自由度系の振動3
 減衰の考え方
前回講義の内容を完全に理解すべく復習すること
15.総括,質疑応答 前回講義の内容を完全に理解すべく復習すること

評価方法と基準

下記提出レポート1〜3.および2.のプレゼンテーションによる(2:3:3:2)
ただし,レポートのテーマは下記に依らない場合もあるので,含み置く必要がある。

1.英語で記述された学術論文(テーマは振動論に関連している必要はないが,その場合,各自の修士論文テーマと高い関連性を有していることが望ましい)を1編取り上げ,その概要を日本語で抄録する
 ・評価基準:論文の内容が簡潔にまとめられていること
       論文の内容に対する私見が明確に述べられていること
2.復元力特性の比較検討
弾塑性性状を表現し得る復元力特性モデルを2つ取り上げ,それらの特性を比較検討する
 ・評価基準:各モデルの特徴,分析における変動因子が明示されていること
       モデル間の相違点が定量的かつ明確に分析されていること
       レポート内容の発表会において,質疑応答に適切に対応できること
3.数値積分法の比較検討
数値積分法を2つ取り上げ,それらの特性を比較検討する
 ・評価基準:各積分法の特徴,解析条件が明示されていること
       積分方法の違いによる差異が定量的かつ明確に分析されていること

教科書・参考書

講義内容に関連したプリントを随時配布
参考書:
 大崎順彦「建築振動理論」(彰国社)
 北村春幸「性能設計のための建築振動解析入門」(彰国社)

履修登録前の準備

微分方程式の解法について学習しておくことが望ましい

オフィスアワー、質問・相談の方法

授業前の昼休み

環境との関連

環境に関連しない科目

地域志向

地域志向ではない科目

社会的・職業的自立力の育成

社会的・職業的自立力を育成しない科目

アクティブ・ラーニング科目

能動的な学修への参加を取り入れた授業が1コマ分以上

最終更新 : Thu Jun 09 08:31:00 JST 2016