English / Japanese

2M994200

Advanced Materials Science and Technology in Tribology

College

Graduate School of Engineering and Science(Master's Program)

Department

Materials Science and Engineering

Year

1st grade

Semester

Fall Semester

Credit

2

aizawa tatsuhiko

Course content

本講義では、トライボロジーにおける材料科学、材料工学を学習することによって、これまでの機械力学としての摩擦摩耗現象よりも広い視座で、関連する現象を記述、説明する方法を学ぶ。最初は、通常の潤滑剤を利用した潤滑理論をサーベイし、それを種々のものづくりプロセスで活用している実態を理解する。とくに、ミクロぷーりメカニズムと個体潤滑剤について注目し、その意味について考える。後半はドライ加工の理論背景ともなる、ドライ潤滑設計と皇室コーティングとドライボフィルムによるドライ潤滑特性について最新の成果を理解する。最後に人工臓器などに利用されるソフトマテリアルあるいはドラッグデリバリーで課題となるソフトマテリアルの摩耗摩擦、潤滑特性のこれからについて検討する。

Course objectives

1.潤滑剤を用いた潤滑理論とその応答である既存のプロセストライボロジーについて学び、地球環境負荷大幅低減に向けての脱潤滑剤の取り組みも学習する。
2.硬質コーティングを用いたドライ潤滑理論について学ぶとともに、そのドライプレス加工あるいはドライ潤滑機構設計への応用から、その特徴を理解する。
3.可塑性トライ簿フィルムを用いたドライ潤滑理論について学ぶとともに、そのドライ加工あるいはドライ潤滑機構設計への応用から、その特徴を理解する。

Class schedule

1.トライボロジー理論の概要
ストライベック曲線、摩耗摩擦理論など、トライボロジーを理解する上での基礎項目を理解する。
2.ウエット潤滑理論と摩擦摩耗現象(1)
潤滑剤の粘度と潤滑機構、流体潤滑、混合潤滑など基礎的な潤滑機構について学ぶ
3.ウエット潤滑理論と摩擦摩耗現象(2)
摺動機構と潤滑など、潤滑が不可欠な状態における潤滑剤の在り方を学ぶ
4.プロセストライボロジー(1)
圧延、プレス加工における潤滑機構について学ぶ
5.プロセストライボロジー(2)
表面に微細なディンプルを設置することで潤滑性を向上させるミクロプールメカニズムについて理解する
6.プロセストライボロジー(3)
鍛造プロセスにおける固体潤滑剤および低元素物質を利用した個体潤滑機構について学ぶ
7.ドライ潤滑設計ー1
全く潤滑剤を使用しないドライ潤滑を、硬質コーティングで達成するための理論的背景を理解する。
8.硬質コーテッド金型によるプロセストライボロジー(1)
鍛造プロセスにおけるTiN,TiCNなどの硬質コーテッド工具による潤滑特性を学ぶとともに、その技術的課題について理解する。
9.硬質コーテッド金型によるプロセストライボロジー(2)
ダイヤモンド・ライク・カーボンあるいはダイヤモンド。コーテッド金型のトライボロジー特性とそのドライプレス加工への応用について学ぶ。
10.硬質コーテッド金型によるプロセストライボロジー(3)
新規ダイヤモンド・ライク・カーボンコーテッド金型のトライボロジー特性ととそのドライプレス加工への応用について学ぶ。
11.ドライ潤滑設計ー2
可塑性酸化物膜などのトライボフィルムのトライボロジー特性ならびにそれによる潤滑機構について学ぶ。
12.可塑性トライボフィルムによるドライ潤滑(1)
チタン系トライボフィルムのインプロセス創成とそれによるドライ摺動機構について学ぶ。
13.可塑性トライボフィルムによるドライ潤滑(2)

チタン系トライボフィルムのインプロセス創成とそれによるドライ切削機構について学ぶ。
14.ソフトマテリアルのトライ潤滑(1)
大気環境におけるポリマー材のトライボロジーを理解し、その特性向上に向けてのコーティング技術、表面改質技術の展望を理解する。
15.ソフトマテリアルのトライ潤滑(2)
特殊環境としての体内環境におけるトライボロジー現象を理解し、そこにおけるコーティングおよび材料表面改質の役割を展望する。

Evaluation method and criteria

論文の理解度とレポートで評価する。

Textbooks and reference materials

その都度、適切な論文を配布する。

Prerequisites

通常の機械分野におけるトライボロジーに関する取り扱いを調べておく。

Office hours

授業後の時間を相談時間とする。

Language

Japanese

Last modified : Thu Jun 09 08:45:01 JST 2016