Japanese / English

7D802600

先端制御特論

Advanced Control Theory and Practice

開講部

大学院理工学研究科博士(後期)課程

開講学科

機能制御システム専攻

開講学年

1年次

開講時期

不定

単位数

2

単位区分

選択

系列区分

特論

講義区分

講義
教授島田明

授業の概要

近年の制御工学の先端的分野を広げたのは,「robust(ロバスト)」と言う概念である。robustは「頑健な」と訳される。何に頑健かと言えば,未知外乱やパラメータ変動に対して安定性が劣化しないこと,或いは,追従性が劣化しないことが挙げられる。
ロバスト制御をより具体的なものにした理論に,H∞制御理論やスライディングモード制御がある。今現在,それらは既に「先端」ではなくなっているが,その後の先端的な制御論の基礎となっている点で,やはり,「先端制御」に属すると考えられる。これらを学ぶことは博士課程の学生たちが今後も発展を続けるであろう先端制御を理解し,その先を自ら切り開くための石杖となると思われる。

達成目標

1.ロバスト制御の根本原理を理解する。
2.H無限大制御を学び,設計できるようにする。
3.スライディングモード制御系設計ができるようになる。

授業計画


【授業計画】【授業時間外課題(予習および復習を含む)】
1.ガイダンス:先端制御, ロバスト制御とは何かを考える 「ロバスト制御」とは何かを調べておく。
2.H∞制御を学ぶ上で必要となる道具 テキスト6.4.2項を読んでおく。
3.一般化制御器の設計 テキストp.127の図6.40を検討しておく。
4.有界実定理と小ゲイン定理 テキストp.127の図6.40を検討しておく。
5.混合感度問題 テキストp.130-131を読んでおく。
6.H∞制御系の構造 テキストp.132-133を読んでおく。
7.H∞制御系の設計 テキストp.133-139を読んでおく。
8.ディジタル化再設計による実装 テキストp.145(b)を読んでおく。
9.スライディングモード制御の準備 参考書の5.2節を読んでおく。
10.切り替え超平面の設計 「マッチング条件」とは何かを調べておく。
11.等価線形系の設計 「等価線形系」とは何かを調べておく。
12.スライディング制御系設計 MATLAB/Simulinkで,事前に,簡単な例を設計してみる
13.スライディングサーボ系の設計 これまでの知識を基に題名の制御設計法を検討しておく。
14.スライディングモード制御系の実際 「チャタリング」とな何かを調べておく。
15.総まとめを行う 総復習をしておく。

評価方法と基準

レポート, 演習結果の内容を評価する。
きちんと自分の知識として身につけたか, MATLAB/Simulink等で設計ができるようになったかを見極める。

教科書・参考書

教科書:島田明他: EEテキスト モーションコントロール, オーム社
参考書:木村,美多,新,葛谷:制御系設計理論とCADツール,コロナ社

履修登録前の準備

島田明他: EEテキスト モーションコントロール, オーム社 を読む。

学習・教育目標との対応

本講義と講義中に行う演習を通して, 具体的かつ先端的な制御系設計技術が身に着く。

オフィスアワー、質問・相談の方法

芝浦校舎601-1室にいるときはいつでも。事前にE-mailでアポイントを取ることが望ましい。

環境との関連

環境関連科目 (環境教育割合 5%)

地域志向

地域志向ではない科目

社会的・職業的自立力の育成

知識活用力を育成する科目

アクティブ・ラーニング科目

能動的な学修への参加を取り入れた授業が1コマ分以上

最終更新 : Thu Mar 24 08:15:23 JST 2016