E0020700

電気磁気学3

Electromagnetism 3

開講部

工学部

開講学科

電気工学科

開講学年

2年次

開講時期

後期

単位数

2

単位区分

必修

系列区分

専門

講義区分

講義
教授松本聡この先生のアンケート一覧を参照

授業の概要

本授業では,電気磁気学1,2に引きつづき,電磁誘導と電磁界を表す方程式について学ぶ。また電気エネルギーの成り立ちを学ぶ。これらの知識が,電気・機械エネルギー変換,各種電子機器,通信などの分野における重要な基礎知識であることを理解する。

達成目標

1.電磁誘導の法則(ファラデーの法則、レンツの法則)を理解し、説明と基礎的計算ができる。
2.電磁誘導に関わる諸現象(起電力、インダクタンス、磁気力)を理解し、説明と基礎的計算ができる。
3.マクスウェルの電磁方程式を理解し、説明と基礎的計算ができる。
4.電磁波(進行波)について理解し、波動方程式の説明と基礎的な計算ができる。
5.電気エネルギーの流れをポインティングベクトルを用いて説明できる
6.ベクトルポテンシャルを理解し、磁束密度、磁束との関係を説明できる。
7.仮想変位を用いて電磁力の計算方法を説明できる。

授業計画


【授業計画】【授業時間外課題(予習および復習を含む)】
1.第9章 ベクトルポテンシャルと磁位
9.1 ベクトルポテンシャルとゲージ
9.2 磁界のゲージ不変性
9.3 ベクトルポテンシャルと磁束との関係
9.4 磁位と磁気モーメント
9.5 磁気に関するクーロンの法則
テキスト第10章のpp.205-225を予習
2.第10章 電磁誘導とインダクタンス
10.1電磁誘導

10.2電磁誘導の法則
・ファラデーの法則
・レンツの法則
・ノイマンの法則

10.3変圧器起電力と速度起電力
・磁束の時間変化と起電力
・導体の運動と起電力
テキスト第10章のpp.226-235を予習
3.10.4インダクタンス
・鎖交磁束
・自己インダクタンス
・相互インダクタンス
テキスト第10章のpp.235-238を予習
4.各種コイルのインダクタンス(1)
・環状ソレノイド
・無限長ソレノイド・同軸線路
・円柱導体の内部インダクタンス
テキスト第10章のpp.238-246を予習
5.各種コイルのインダクタンス(2)
・平行導線間の相互インダクタンス
・平行導体間の相互インダクタンス
・幾何学的平均距離
10.5 ノイマンの公式
テキスト第10章のpp.246-249を予習
6.10.6 表皮効果 
・電流に対する表皮効果
・磁界に対する表皮効果
・表皮厚さ
・拡散方程式
テキスト第10章のpp.249-252を予習
7.10.6 渦電流損とヒステリシス損
・交流磁界と渦電流および渦電流損
・磁性体のヒステリシス特性
・ヒステリシス損
テキスト第10章のpp.253-254を予習
8.第11章 電磁界を表す方程式
11.1 電磁現象の基本法則
11.2 変位電流
・伝導電流と変位電流
・アンペールーマクスウェルの法則
テキスト第11章のpp.258-262を予習
9.11.3 マクスウェルの方程式
11.4 電磁波に対する波動方程式
・波動方程式と解
・正方向進行波と負方向進行波
・電磁波の伝搬
テキスト第11章のpp.262-266を予習
10.11.5 固有インピーダンス
・波動インピーダンス
・特性インピーダンス
11.6 正弦的に変動する電磁波
 ・正弦的電磁波の真空における伝搬速度
 ・正弦的電磁波の物質中における伝搬速度
テキスト第11章のpp.266-270を予習
11.11.7 物質中の電磁波の基礎方程式と伝搬
11.8 平面波の透過と反射
11.9 電磁ポテンシャル
11.10 ゲージとローレンス条件
テキスト第11章のpp.270-284を予習
12.第12章 電気エネルギーと仮想変位
12.1電気回路と電力
12.2回路理論と電気磁気学との関係
12.3導体系の電気エネルギー
テキスト第12章pp.316-332を予習
13.12.4体積電荷による静電エネルギー
12.5誘電体に蓄えるエネルギー
12.6電界により空間に蓄えられるエネルギー
テキスト第12章pp.310-316を予習
14.12.7磁界により空間に蓄えられるエネルギー
12.8真空中を伝搬する電磁波のエネルギー
12.9ポインティングの定理
12.10仮想変位の原理
テキスト第12章pp.316-332を予習
15.期末試験
[試験範囲]変位電流,磁界を支配する基本方程式,電磁波の基礎,電磁波の伝搬,正弦的に変動する電磁波(達成目標3,4について評価)
配布資料の予習と復習
16.数値電磁界解析の最新動向
・電界解析
・磁界解析
・過渡電磁界解析
数値計算の計算原理を予習する

評価方法と基準

講義内容に関する3回のレポートと期末試験で評価する。
レポート40%,期末試験60%の配分で評価し,総合点60%以上を合格とする。
但し、出席率70%未満の評価は評価点×出席率とする。

教科書・参考書

テキスト:工学の基礎 「電気磁気学」 裳華房 松本 聡 ISBN978-4-7853-2244-1
参考書:工科の物理「電磁気学」、渡辺征夫・青柳 晃共著,培風館
電気学会大学講座「電気磁気学」桂井 誠 ISBN4-88686-231-4

履修登録前の準備

電気磁気学1および2が履修済であること。
微分積分,ベクトル解析は必須であるので、不明な点は復習しておくこと。
特に回転(rot)、発散(div)、勾配(grad)は十分な理解が必要である。
講義は電気回路1、2、3が履修済であることを前提に行う。

学習・教育到達目標との対応

1.D1:電気工学の専門分野における基礎科目を学び、電気現象ならびに電気エネルギーの特徴を説明できる。

オフィスアワー、質問・相談の方法

大宮校舎では,事前にアポイントをとれば月曜日に対応可能
メールにて随時受け付けます。
 matu0704@sic.shibaura-it.ac.jp
豊洲校舎は在室時は随時可。

環境との関連

環境に関連しない科目

地域志向

地域志向ではない科目

社会的・職業的自立力の育成

知識活用力を育成する科目

アクティブ・ラーニング科目

該当しない

最終更新 : Thu Jun 09 08:09:50 JST 2016