F0570900

電波工学2

Radio wave Engineering 2

開講部

工学部

開講学科

通信工学科

開講学年

3年次

開講時期

後期

単位数

2

単位区分

選択

系列区分

専門

講義区分

講義
教授広瀬数秀この先生のアンケート一覧を参照

授業の概要

 ケータイやワイヤレスLAN等のモバイル通信を支える「電波」は、ブロードバンド通信の主役である光ファイバー内を伝わる「光」でもある。本授業では、光・ワイヤレス通信を可能にする電波について学び、通信工学科の学生としての素養を身につける。
 電波工学1に引き続いて本授業では、電波に関する基礎的な項目を深く学ぶ。初めに、通信における情報伝送の真の担い手は、電圧電流波ではなく電界磁界波であることを学習する。次に、高周波を扱う通信エンジニアの常識として表皮効果を学び、伝送線路における高周波抵抗の扱い方を理解する。最後に高次モード伝送波に言及して、位相速度が一定で直流電流まで伝送できる分布定数(二導体)線路の特長を強調する。

達成目標

1.伝送線路の電圧・電流は、線路を伝搬する電磁界の積分量であることを理解する。
2.高周波で用いられる伝送線路の特性解明に、静電磁界において導出した静電容量 C とインダクタンス L を使える根拠を理解する。
3.伝送線路を構成する金属導体の抵抗 R を見積もる際に、表皮効果の理解が必要なことを理解する。
4.高次モード伝送波を学習して、導波管内の電磁界伝送や金属格子型偏波変換器の動作原理を理解する。

授業計画


【授業計画】【授業時間外課題(予習および復習を含む)】
1.電波工学2の学習内容と目標 シラバスに目を通すこと。
2.1.電圧電流波から電界磁界波へ
 (1)電信方程式と電磁方程式
参考書(2) pp. 329-332
同上   pp. 364-373
3.1.電圧電流波から電界磁界波へ
 (2)電磁方程式から電信方程式を導く
参考書(2) pp. 364-373
4.1.電圧電流波から電界磁界波へ
 (3) ポインティングベクトル
参考書(2) pp. 364-373
5.2.TEM波
 (1)定義
 (2)伝送線路解析と回路理論
 (3)横断面電磁界分布と静電磁界分布
参考書(2) pp. 364-373
6.3.導電性媒質中の電波伝搬
 (1)概要
参考書(2) pp. 311-315
7.3.導電性媒質中の電波伝搬
 (2)表皮効果と高周波抵抗
参考書(2) pp. 311-315
8.3.導電性媒質中の電波伝搬
 (3)拡散方程式とその解
 (4)表皮の深さと伝搬速度
参考書(2) pp. 311-315
9.3.導電性媒質中の電波伝搬
 (5)高周波抵抗の導出
参考書(2) pp. 311-315
10.4.高次モード伝送波
 (1)概要
参考書(1) pp. 141-149
11.4.高次モード伝送波
 (2)金属格子型偏波変換器
  ・偏波
参考書(1) pp. 141-149
12.4.高次モード伝送波
 (2)金属格子型偏波変換器
  ・変換動作
  ・動作条件
  ・高次モード伝送波の速度と波長
参考書(1) pp. 141-149
13.4.高次モード伝送波
 (3)平行平板線路の高次モード解析
  ・解析概要
  ・最終式の解釈
  ・遮断波長
参考書(1) pp. 141-149
14.4.高次モード伝送波
 (3)平行平板線路の高次モード解析
  ・固有値
  ・解析の特徴
  ・各式の導出
参考書(1) pp. 141-149
15.授業の総復習
(1)電圧電流波から電界磁界波へ
(2)TEM波
(3)導電性媒質中の電波伝搬
(4)高次モード伝送波
参考書(1),(2)を参考にして授業内容全般の理解を深める。

評価方法と基準

レポート(10%)と学期末試験(90%)で評価する。

教科書・参考書

(参考書) 
(1)本郷廣平:電波工学の基礎、実教出版
(2)熊谷信昭:電磁気学基礎論、オーム社

履修登録前の準備

次の科目を受講していること。
電波工学1、電気磁気学1・2・3、ベクトル解析。

オフィスアワー、質問・相談の方法

授業直後の研究室(12E32)。

環境との関連

環境に関連しない科目

地域志向

地域志向ではない科目

社会的・職業的自立力の育成

知識活用力を育成する科目

アクティブ・ラーニング科目

能動的な学修への参加を取り入れた授業が1コマ分以上

最終更新 : Thu Jun 09 08:10:04 JST 2016