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地域産業論

Studies on Local Industries and Regional Development

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授業の概要

 日本の各地域には、伝統社会のなかで育まれてきた産業があり、また明治以降の近代化のなかで新たに起こされた産業が、長い年月をかけて根付いてきた。しかし、この20〜30年の間、地域と特定の産業との結びつきは大きく変化している。技術革新や経済のグローバル化という「外から」のインパクトにどう対応しているのかという視点だけでなく、自分たちの住むまちをどのようにしたいのかという「まちづくり」の視点からも、地域と産業の関わりを捉えることが重要だろう。
 ここでは、モノづくりという観点から、どうして特定の産業・企業が、ある地域に場を構え、そこがある産業のまちとなったのか、を考えるとともに、マチづくりという観点から、地域を支える産業づくりの取組みを取り上げ、地域と産業の関わりを考えたい。受講者各自が、地域社会のあり方を考えるうえでヒントにしてもらえるようにしたい。

達成目標

1.現代日本における地域と産業の関係を認識する。
2.産業にとっての地域、地域にとっての産業という複眼的な視点を身に付ける。
3.産業と地域に関する様々な問題と、工学・技術との関わりについて考える力を養う。

授業計画


【授業計画】【授業時間外課題(予習および復習を含む)】
1.はじめに:産業(工業)と地域の関係 シラバスを読んでくる
2.工業化から情報化へ:産業構造の変遷 事前に配布される統計資料を読む
3.工業の地域的分布:分布変動と業種ごとの特徴 第二次大戦前と現在の製鉄所(高炉)の分布の違いを確かめておく
4.企業活動と地域との関わり 「住工混在」のプラス面、マイナス面を考えてくる
5.大都市・東京の工業 どのような業種構成になっているか、統計資料で確かめる
6.企業城下町、豊田と三河地域 自動車産業の下請け構造について調べる
7.地域開発で生まれた産業拠点 該当する事例地域をリストアップする
8.地場産業の町の変貌:燕・三条地域と山梨・郡内地域を例に ブランド化を目指す動きを調べる
9.地方ブランチ工業都市と立地再編 進出企業が撤退している例を調べる
10.公害の町から環境再生のまちづくりへ 深刻な公害問題が発生した都市の共通点を調べる
11.大都市におけるモノづくりのまちの再生 墨田区における取り組みを調べる
12.地方工業都市の再生とイノベーションへの取組み 産業政策でイノベーションが強調される理由を調べる
13.中山間地域におけるバイオマス産業連関の形成 日本における取り組み事例を調べる
14.中山間地域における六次産業化 事前に配布する資料を読んでくる
15.全体まとめと期末試験 講義ノートをまとめ、全体を復習してくる

評価方法と基準

授業中に行う中間テスト(30%)と期末テスト(40%)、各回のミニ課題の達成度(30%)を総合して評価する。
なお、授業の3分の1以上欠席した場合は、評価の対象とはしない。

教科書・参考書

特定のテキストは使用しない。毎回、事前学習用の資料を配布する。参考となる文献などは授業中に随時紹介する。

履修登録前の準備

・【履修条件】「地域と産業」の単位を取得した学生は履修できない。
・シラバスを読んでおくこと。
・第1回目の授業で履修(許可)者を確定するので、履修を希望する者は「必ず出席」すること。

学習・教育到達目標との対応(機械工学科)

1.(A-1)文化・芸術・歴史・国民性などに基づいた大局的な視野に立って,機械工学と社会の関わりやエネルギー・環境問題を考察することができる.

学習・教育到達目標との対応(機械機能工学科)

1.(C)技術・工学が地球環境と生態系との共生・共存を無視して独走することがないように,「技術・工学が社会に果たす役割」を強く自覚するための基礎知識と総合能力を習得する

学習・教育到達目標との対応(応用化学科)

1.(B)地球環境および地域社会との調和を見据えて問題を発見する。

学習・教育到達目標との対応(電気工学科)

1.A1:種々の文化および社会の発展の歴史を学ぶことにより、その内容を説明できる。

学習・教育到達目標との対応(電子工学科)

1.(A)豊かな教養を持ち、幅広い視点から物事を考え理解する基礎的能力を身につける。
2.(B)技術が社会に対し負っている責任と技術者としての責務を理解し、高い倫理観を身につける。
3.(J)電子工学を含めて総合的に物事を見通す能力を身につける。

学習・教育到達目標との対応(土木工学科)

1.A1:自然・人文・社会科学など、幅広く学問の英知を学び、地球的視野から多面的に物事を考える能力と素養を身につける

オフィスアワー、質問・相談の方法

大宮キャンパスでは水曜日2限、豊洲キャンパスでは金曜日3限。

環境との関連

環境関連科目 (環境教育割合10%)

地域志向

地域志向授業科目

社会的・職業的自立力の育成

知識活用力を育成する科目

アクティブ・ラーニング科目

能動的な学修への参加を取り入れた授業が1コマ分以上

最終更新 : Thu Jun 09 08:32:48 JST 2016