00597701

日本国憲法

Constitution

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准教授本田まり
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講師関沢修子

授業の概要

 本授業では、国民の「人権」を保障した憲法を学び、基礎的な法的知識および法的思考を身につけてもらうことをねらいとして講義する。国家の基本法である憲法は、私たちの人権をよりよく保障するために、国家機関に権力を授け、かつそれが暴走しないように一定の制限を定めている。こうした憲法の意義を理解し、「人権」および国家の統治機構を学ぶことを通じて、国家と国民との関係について考えることのできる能力を養成し、将来的な政治参画の意思を育む。また教員志望者については、こうした憲法の理解を他者に伝えることのできる能力を養成することも目指す。
 一般に難解であると捉えられがちな日本国憲法の授業であるが、最近の身近な素材(書籍、雑誌、テレビニュース、新聞記事、インターネットなど)を利用して、理解を促すように工夫する。

達成目標

1.日本国憲法に関する基礎的知識を習得し、日本国憲法の特徴および立憲主義の意味を理解する。
2.日本国憲法が保障する「人権」とは何なのかを理解し、その保障の意義を認識する。
3.日本国憲法に定められた、人権保障のために存在する統治機構の制度の意義を認識する。
4.憲法改正や安全保障などの最近の憲法をめぐる問題について関心をもち、憲法の知識・理解を通じて、自らその問題の是非を検討する能力を習得する。

授業計画


【授業計画】【授業時間外課題(予習および復習を含む)】
1.ガイダンス
・法とは何か、道徳と法の定義
・憲法とは何か
シラバスの確認
2.人権とは何か・人権保障のための裁判所
・人権の類型
・人権問題を判断する裁判所の機構
・司法の限界
教科書216〜236頁および237〜254頁。
3.人権の享有主体
・日本国民の人権
・未成年者の人権
・外国人の人権
教科書150〜170頁。
4.自己情報コントロール権
・幸福追求権
・名誉権
・プライバシーの権利
教科書1〜13頁。
5.生命に対する自由
・自己決定権
・尊厳死・安楽死
教科書13〜17頁。
6.法の下の平等
・絶対的平等と相対的平等
・合理的差別
・積極的差別是正措置
教科書18〜35頁。
7.中間試験
・主に記号選択式の試験の実施
・人権の主体
・人権の限界
・平等原則
範囲:第1回〜第6回の内容
8.思想・良心の自由、信教の自由
・思想・良心の自由、信教の自由の意義
・思想・良心の自由、信教の自由の限界
・政教分離原則
教科書36〜50頁。
9.表現の自由の優越
・表現の自由の意義
・表現の自由の限界
教科書51〜71頁。
10.経済的自由の権利
・職業選択の自由
・財産権
教科書72〜87頁。
11.社会権
・社会権の意義
・社会権の保障をめぐる判例
教科書88〜94頁。
12.国民主権
・国民主権と民主主義
・ナシオン主権とプープル主権
・憲法改正手続
教科書171〜175頁。
13.選挙制度
・参政権
・小選挙区制・大選挙区制・比例代表制
・一票の格差問題
教科書176〜193頁。
14.国会と内閣
・権力分立
・国会の権能
・内閣の権能
教科書194〜215頁。
15.期末試験、まとめ
・論述式・記号選択式の試験の実施
・解説および総括
・人権総論
・人権各論
・統治機構
範囲:第1回〜第14回までの内容

評価方法と基準

授業内での理解度把握のための提出物(毎回の授業後に復習問題を提示する予定)10%、中間試験20%、期末試験70%の割合で成績評価を行う。60%以上取得した者を合格とする。なお出席回数の2/3以上の出席が必要である。

教科書・参考書

〔教科書〕大津浩・大藤紀子・高佐智美・長谷川憲『新憲法四重奏』(有信堂、2015年)3240円
〔参考書〕六法(種類は特に問わない。たとえば『法学六法’15』(成文堂、2014年)1080円、『ポケット六法 平成27年版』(有斐閣、2014年)2000円など)
その他の参考書は、講義の際に紹介する。

履修登録前の準備

最近の憲法をめぐるニュースについて関心をもつこと。
定員超過の場合には、第1回の授業の際に小レポートを提出してもらい、それに基づき履修を制限する。そのため、第1回の授業には必ず出席すること。課題はその場で提示する予定である。

学習・教育到達目標との対応(機械工学科)

1.(A-1)文化・芸術・歴史・国民性などに基づいた大局的な視野に立って,機械工学と社会の関わりやエネルギー・環境問題を考察することができる.

学習・教育到達目標との対応(機械機能工学科)

1.(C)技術・工学が地球環境と生態系との共生・共存を無視して独走することがないように,「技術・工学が社会に果たす役割」を強く自覚するための基礎知識と総合能力を習得する

学習・教育到達目標との対応(応用化学科)

1.(B)地球環境および地域社会との調和を見据えて問題を発見する。

学習・教育到達目標との対応(電気工学科)

1.A1:種々の文化および社会の発展の歴史を学ぶことにより、その内容を説明できる。

学習・教育到達目標との対応(電子工学科)

1.(A)豊かな教養を持ち、幅広い視点から物事を考え理解する基礎的能力を身につける。
2.(B)技術が社会に対し負っている責任と技術者としての責務を理解し、高い倫理観を身につける。
3.(J)電子工学を含めて総合的に物事を見通す能力を身につける。

学習・教育到達目標との対応(土木工学科)

1.A1:自然・人文・社会科学など、幅広く学問の英知を学び、地球的視野から多面的に物事を考える能力と素養を身につける

オフィスアワー、質問・相談の方法

〔担当教員:関沢〕 <大宮>(木)
授業後に受け付ける。
〔担当教員:本田〕 <大宮>(月)(水) <豊洲>(木)(金)
授業後の空き時間に、またはe-mailにて予約:履修者にはプリントで指示する。
研究室:<大宮> 4号館5階(4508-2室)
〔担当教員:高橋(後期担当)〕 <大宮>(木) <豊洲>(火)
基本的には授業後に受け付ける。
質問等がある場合は、授業の前後を通じて、直接声をかけてください。

環境との関連

環境関連科目 (環境教育割合 5%)

地域志向

地域志向ではない科目

社会的・職業的自立力の育成

知識活用力を育成する科目

アクティブ・ラーニング科目

能動的な学修への参加を取り入れた授業が1コマ分以上

最終更新 : Sat Sep 24 07:15:11 JST 2016