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生命倫理概論

Basic Bioethics

開講部

システム理工学部

開講学科

共通科目

開講学年

1年次

開講時期

前期

単位数

2

単位区分

選択

系列区分

総合科目

講義区分

講義
講師中川雅博この授業の2016年度のアンケートを参照

授業の概要

 先端医療技術の劇的な発展は、「ヒトがいつから人間になるのかを決めてよいか」「私達は人間の死の判定基準を決められるのか」「生・死に関する基準を誰かの自己決定に委ねてよいのか」等の問題を私達に投げかけ何らかの対応を求めている。しかし、なぜ私達は基準を持つべきと考え、もし持つべきだとすればどのような基準を持つべきなのだろうか。
 こうした問題意識のもと、先哲が思考を巡らした基本的な倫理原則と現代の医療を巡る問題を往復しながら、生命倫理を巡る技術的あるいは社会的な諸問題を考えていく。「倫理は説教」「倫理は教えられない」「倫理に正解はない」等の一般的見解から脱しながら、(1)生命倫理に関連する倫理原則の理解、(2)生命倫理を巡る諸問題に関する正確な基礎知識、(3)倫理原則を諸問題に応用して自ら考える力を養うことを基本方針とする。

達成目標

1.生命倫理に関連する倫理原則が説明できる。
2.生命倫理をめぐる諸問題に関する正確な基礎知識を習得できる。
3.倫理原則を諸問題に応用して自ら考える力が身につく。

授業計画


【授業計画】【授業時間外課題(予習および復習を含む)】
1.ガイダンス&序論:生命を倫理学的に捉えることの意義について シラバスを確認する
2.生命倫理学の基本原則(1):医療と生命の倫理的問題へのアプローチ 事前に指定した課題を予習
3.生命倫理学の基本原則(2):生命の質と価値をめぐる倫理について 事前に指定した課題を予習
4.生命倫理学の基本原則(3):医療におけるコミュニケーション:IC、パターナリズム、キュアとケア 事前に指定した課題を予習
5.生と死をめぐる諸問題(1):生の始まりをめぐる倫理:生殖医療をめぐる倫理について 事前に指定した課題を予習
6.生と死をめぐる諸問題(2):生の終わりをめぐる倫理:安楽死・尊厳死について 事前に指定した課題を予習
7.生と死をめぐる諸問題(3):生の連続性をめぐる倫理:臓器移植について 事前に指定した課題を予習
8.生と科学技術の諸問題(1):遺伝子診断・操作をめぐる問題 事前に指定した課題を予習
9.生と科学技術の諸問題(2):クローン技術の応用をめぐる問題 事前に指定した課題を予習
10.生と科学技術の諸問題(3):ヒト胚研究と再生医療をめぐる問題 事前に指定した課題を予習
11.医療と社会の諸問題(1):医学研究をめぐる倫理問題 事前に指定した課題を予習
12.医療と社会の諸問題(2):医療制度をめぐる倫理問題 事前に指定した課題を予習
13.医療と社会の諸問題(3):健康と病気、そして文化をめぐる倫理問題 事前に指定した課題を予習
14.結論:生命倫理の再検討-先端技術は人間に何をもたらしたか 事前に指定した課題を予習
15.学期末テスト&解説:テスト終了後に解説[テスト範囲]全範囲(主として達成目標1,2について評価) プリントを用いて生命倫理学のトピックを復習

評価方法と基準

 期末テスト70%(持ち込み不可)。講義への関与度30%。
 総合点60%以上を合格とする。

教科書・参考書

 教科書は指定しない。ただし、参考書として、
 ・霜田求ほか『医療と生命(シリーズ〈人間論の21世紀的課題〉3)』
 ・小出泰士『良識から見た生命倫理』
 ・今井道夫『生命倫理学入門 第2版』
 ・加藤尚武・加茂直樹『生命倫理学を学ぶ人のために』
を挙げるので、知識に応じて購入するとよいだろう。

履修登録前の準備

 「倫理学」を履修していることが望ましい。
 履修人数制限を行う場合がある。欠席および遅刻は減点する。

オフィスアワー、質問・相談の方法

講義終了後に質問・相談を受け付ける。

環境との関連

環境関連科目 (環境教育割合10%)

地域志向

地域志向ではない科目

社会的・職業的自立力の育成

知識活用力を育成する科目

アクティブ・ラーニング科目

該当しない

最終更新 : Sat Sep 24 07:41:08 JST 2016