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符号理論

Coding Theory

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教授間野一則この授業の2015年度のアンケートを参照
准教授木村元

授業の概要

情報・通信・システムにおいて情報は符号によって表現されるが,符号化としては,データの効率化を図る情報源符号化と蓄積・送信における高信頼化のための通信路符号化があり,さらに,情報の秘匿性のために暗号化がある.本授業では,通信路符号化の基礎理論を理解する.具体的にはブロック符号と畳み込み符号を中心とした誤り訂正符号化技術について解説する.また,暗号理論についても紹介する.講義の実際的理解を助けるために演習を実施する.

達成目標

1.通信路符号の誤り訂正・検出,暗号の基本的考え方,及び,ブロック符号(とくに巡回符号)・畳込み符号の諸概念と必要な数学的取り扱いについての基礎的知識を習得する.
2.演習によって,ブロック符号(とくに巡回符号)・畳み込み符号の具体例を取り上げ,符号構成法・誤り訂正能力・復号技術についてデータ処理により実践的な解決能力を身につける.
3.情報通信システムおける,符号理論・暗号理論的な考え方の適用可能性を知る.

授業計画


【授業計画】【授業時間外課題(予習および復習を含む)】
1.授業概要.符号理論とは.通信路と情報理論. シラバスを読む.「符号理論」の適用例を調べる.
2.ブロック符号化(1):通信路符号化の方法,復号誤り. 通信路符号化・復号誤りの復習.
3.ブロック符号化(2):線形符号,パリティ検査,最小距離と最小重み,ハミング符号 線形符号の復習.
4.ブロック符号化(3):ブロック復号,シンドローム,拡大ハミング符号.演習(1). ブロック符号化の復習.
5.暗号理論入門(1):暗号のしくみとRSA暗号 暗号の利用について調査.
6.暗号理論入門(2): One Time Pad方式と量子暗号 暗号のしくみについて復習.
7.数学的基礎(1):有限体,既約多項式 有限体の復習.
8.数学的基礎(2):ガロア拡大体,べき・多項式表現,共役根.演習(2) べき・多項式表現の復習.
9.巡回符号(1):巡回符号の導入,生成多項式,巡回ハミング符号 巡回符号復習.
10.巡回符号(2):BCH符号化. BCH符号化復習.
11.巡回符号(3):BCH符号の復号 BCH符号の復号の復習
12.巡回符号(4):リード・ソロモン符号 RS符号の復習.
13.畳込み符号(1):畳込み符号の導入、有限状態記述 演習(3) 畳込み符号復習.
14.畳込み符号(2):最尤復号(ビタビアルゴリズム). 最尤復号復習.
15.期末試験,全体のまとめ 演習レポート提出.

評価方法と基準

演習レポート(40%)と期末試験成績(60%)とし,総合点の60%以上を合格とする.

教科書・参考書

○教科書
「例題で学ぶ符号理論入門」先名健一著(森北出版)2011.
必要に応じて資料を配布.

○参考書
「誤り訂正技術の基礎」和田山正著(森北出版)2010.

履修登録前の準備

関連科目:情報通信基礎,情報理論を履修していることが望ましい.

オフィスアワー、質問・相談の方法

火曜午前.その他随時(面談はアポイントを取ること.メールでも質問を受け付ける.)

環境との関連

環境に関連しない科目

地域志向

地域志向ではない科目

社会的・職業的自立力の育成

知識活用力を育成する科目
対課題基礎力を育成する科目

アクティブ・ラーニング科目

能動的な学修への参加を取り入れた授業が1コマ分以上

最終更新 : Thu Jun 09 08:28:46 JST 2016