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機械力学

Dynamics of machinery

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講師小山浩幸この授業の2016年度のアンケートを参照

授業の概要

 機械工学における力学は物理学で学ぶ基礎力学を基にして機械構成要素の考案,設計及び製作(ものつくり)に関わる物体とそれに作用する力の関係を求める必要がある.このため,多種多様の機械の設計にあたって機械力学は必須な科目となっている.
 医療機器や福祉機器の設計では,必要な駆動力,トルク,動作速度などを決定するために力学的な検討が必要である.この力学的な検討がない設計(ものつくり)はあり得ない.
本講義では,物理学の手法を基本とした機械力学の基礎として,静力学と動力学を取り出して,重力の作用,物体の運動,力の伝達,回転体の運動,振動,摩擦などの基本的な力学を学び,機構学,機械要素や材料力学の学習の予備知識とする.

達成目標

1.質点の力学として,運動とその力の方向,力の大きさなどを理解する.
2.ニュートンの運動の法則に基づく加速度と力の関係,質量と重さの関係などから力の特性を理解する.
3.物体を回転させる作用(モーメント)を捉える.
4.物体の回転に対する慣性(慣性モーメント)の概念を理解する.
5.機械の振動現象を学び,振動を減衰させるための基本技術を理解する.

授業計画


【授業計画】【授業時間外課題(予習および復習を含む)】
1.カリキュラムの位置づけ,授業内容,自然界に作用する力について 力とモーメント力のつり合い,力のモーメントを理解できるようにしておく.力の分解の仕方を復習することと,力のモーメントを復習する.
2.静止している物体に作用する力,動いている物体に作用する力 物体に作用する力を復習する.予習として物体の重心を理解できるようにしておく.
3.重心,トラス構造 トラス構造とはどのような構造かを復習する.
ニュートンの運動の法則を理解できるようにしておく.
4.ニュートンの運動の法則 ニュートンの運動のと簡単な内容は覚える.数学のベクトルを予習,自由落下運動,放物線運動を理解できるようにしておく.
5.機械の運動学(直線等速運動,等加速度運動,落下の運動) 各運動の練習問題を解く.等速円運動,落下の運動における運動の仕方を理解できるようにしておく.
6.機械の運動学(放物運動,同期と角速度,回転速度) 放物運動を理解できるようにする.
等速円運動を理解できるようにしておく.
7.機械の運動学(等速円運動,リンク機構) 機構学の履修に備えて,リンク機構の構造を復習する.第1回〜第7回の復習.
8.第1回〜第6回までのまとめ 遠心力の予習する.
摩擦とはどのような現象か,運動量と力積を予習する.
9.機械の動力学(摩擦,運動量と力積,衝突) 練習問題を解く.予習として等速円運動と遠心力を理解できるようにしておく.
10.機械の動力学(仕事と動力,力学的エネルギ.慣性力) 練習問題を解く.慣性力について再度予習する.
11.機械の動力学(剛体の運動,慣性モーメント) 慣性モーメントは重要項目であるので内容を復習することが大切である.直線運動,回転運動を理解できるようにしておく.
12.機械の動力学(角運動量,剛体の平面運動) 練習問題を解く.高校での物理学または一般力学?の教科書で単振動を理解できるようにしておく.
13.機械の振動学(単振動,振り子の振動) 練習問題を解く.ばねの振動を理解できるようにしておく.
14.機械の振動学(ばねの振動,いろいろな振動) 第9回〜第14回の復習.
15.第8回〜第14回のまとめ 機械力学は機構学,材料力学,機械要素にリンクした科目であるので,総合的な復習を行う.

評価方法と基準

授業中の小テスト(20%)期末試験(80%)により評価し,総合点60%以上を合格点とする.

教科書・参考書

参考書「基礎から学ぶ工業力学」オーム社
配布資料は前もって配布するので授業日に持参すること.

履修登録前の準備

前期開講の一般力学を同時に履修すること.

オフィスアワー、質問・相談の方法

授業前の15時以降

環境との関連

環境に関連しない科目

地域志向

地域志向ではない科目

社会的・職業的自立力の育成

社会的・職業的自立力を育成しない科目

アクティブ・ラーニング科目

能動的な学修への参加を取り入れた授業が1コマ分以上

最終更新 : Sat Sep 24 07:29:19 JST 2016