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関係の数理

Social Relations Mathematics

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准教授武藤正義この授業の2016年度のアンケートを参照

授業の概要

「関係の数理」は、社会システムの構造的な側面に焦点をあてた、社会ネットワーク分析などの数理モデル分析を教授する(これは社会システムの作動的な側面に焦点をあてた、ゲーム理論などの数理モデル分析と相互補完的である)。社会ネットワーク分析は多様な理論と手法からなる。具体的には、三者関係を基礎とする社会心理学的なバランス理論、群論を用いる親族の基本構造モデル、行列の固有値を用いる権力モデル、ゲーム理論を用いる情報価値モデル、統計や計算機を用いる複雑系モデルなどがあり、授業で順次紹介していく。

達成目標

1.社会関係の構造分析すなわちネットワーク分析を行列やベクトルなどを用いて理解する。
2.スモールワールド、スケールフリーなどの複雑ネットワークの基礎概念を習得する。
3.人間関係におけるバランス理論など、社会システムとしてのネットワークにどんなものがあり、どのように働いているかを理解する。

授業計画


【授業計画】【授業時間外課題(予習および復習を含む)】
1.イントロダクション:システム、構造と行為、ネットワーク、グラフ シラバスをよく読んでおく。
2.ネットワーク分析の基礎1:グラフ次数、完全グラフ、正則グラフ、ソシオマトリクスなど 資料、テキストの関連個所を読んでおく。
3.ネットワーク分析の基礎2:次数 資料、テキストの関連個所を読んでおく。
4.ネットワーク分析の基礎3:グラフの種類 資料、テキストの関連個所を読んでおく。
5.ネットワーク分析の基礎4:連結性 資料、テキストの関連個所を読んでおく。
6.頂点間距離と中心性1:近接中心性 資料、テキストの関連個所を読んでおく。
7.頂点間距離と中心性2:媒介中心性 資料、テキストの関連個所を読んでおく。
8.クラスター性 資料、テキストの関連個所を読んでおく。
9.複雑ネットワーク1:スモールワールド、6次の隔たり 資料、テキストの関連個所を読んでおく。
10.複雑ネットワーク2:スケールフリー、ベキ乗則 資料、テキストの関連個所を読んでおく。
11.バランス理論1:ハイダーの安定性 資料、テキストの関連個所を読んでおく。
12.バランス理論2:カートライトのモデル 資料、テキストの関連個所を読んでおく。
13.バランス理論3:ニューカムの安定性とデイビスのモデル 資料、テキストの関連個所を読んでおく。
14.まとめと演習 授業の内容をよく復習しておく。
15.試験とその解説 授業の内容をよく復習し、練習問題を再度解いておく。

評価方法と基準

試験=100%

教科書・参考書

授業では、主に板書およびスライドを用いるが、教科書、参考書として以下をあげておく:

(教科書)
増田直紀『私たちはどうつながっているのか』中公新書

(参考書1:グラフ理論)
小林みどり『あたらしいグラフ理論入門』牧野書店
ウィルソン&ワトキンス『グラフ理論へのアプローチ』日本評論社

(参考書2:複雑ネットワーク)
増田直紀・今野紀雄『複雑ネットワーク』 近代科学社
今野紀雄・井手勇介『複雑ネットワーク入門』講談社
ダンカン・ワッツ『スモールワールド・ネットワーク』阪急コミュニケーションズ
アルバート・ラズロ・バラバシ『新ネットワーク思考』NHK出版

(参考書3:バランス理論ほか社会ネットワーク)
猪原健弘『感情と認識』勁草書房
安田雪『ネットワーク分析』新曜社
金光淳『社会ネットワーク分析の基礎』勁草書房
平松闊『社会ネットワーク』福村出版
ブラッドリー&ミーク『社会のなかの数理』九州大学出版会(4章と5章)

履修登録前の準備

「社会と数理」を履修するとよい。また線形代数の知識があると理解が深くなる。

オフィスアワー、質問・相談の方法

授業後に講義室か研究室、もしくはメールで事前に連絡してください。

環境との関連

環境関連科目 (環境教育割合20%)

地域志向

地域志向ではない科目

社会的・職業的自立力の育成

知識活用力を育成する科目

アクティブ・ラーニング科目

該当しない

最終更新 : Sat Sep 24 07:25:43 JST 2016