Japanese / English

4M982000

材料加工論

Material Processing on Plasticity

開講部

大学院理工学研究科 修士課程

開講学科

機械工学専攻

開講学年

1年次

開講時期

前期

単位数

2

単位区分

特修

系列区分

特論

講義区分

講義
教授青木孝史朗この授業の2016年度のアンケートを参照

授業の概要

固体材料に加えていた外力を取除いた際に,材料が元の形に戻る性質を弾性と呼ぶのに対し,元の形に戻らない性質を塑性と呼ぶ.この材料の塑性という性質を利用すれば材料を種々の形状に加工でき,広く応用されている.材料が塑性変形をする際,様々な材料特性が変化する.更に塑性変形と熱処理を併用すると形状制御のみならず材料組織制御も可能となる.
本講義では,塑性変形を生じている際の材料内部の応力状態とひずみ状態を調べるための基礎的な理論,および変形に伴う材料特性の変化に関する知見を紹介する.

授業の目的

塑性変形に伴うマクロ的な応力・ひずみ状態と,材料内部に生じるミクロ的な応力・ひずみ状態を示す基礎的な理論,および変形に伴う材料特性の変化に関する基礎的な知見について,理解を深める事を目的とする.

達成目標

1.塑性変形を生じている材料内部の応力とひずみの状態を理解できる
2.塑性変形に伴う様々な材料特性の変化を理解できる
3.金属材料の内部組織状態と材料特性の関係を理解できる

授業で使用する言語

日本語

授業計画


【授業計画】【授業時間外課題(予習および復習を含む)】
1.ガイダンス(授業の概要・進め方),塑性変形の概要、単軸引張りにおける応力−ひずみ曲線、真応力と対数ひずみ 学部にて受講した材料力学の復習
2.単軸引張りにおけるくびれ発生条件(不安定条件)、単軸圧縮試験、応力−ひずみ曲線の数式表示,応力の定義、応力成分の定義、多軸応力状態とモール円 前回の復習
関連する材料力学の復習
3.応力の釣合式、ひずみ増分と変位増分の関係式, 金属材料の降伏条件、相当応力と von Mises の降伏条件式、Tresca の降伏条件式 前回の復習
関連する材料力学の復習
4.相当塑性ひずみ増分, Levy-Mises の式 前回の復習
関連する塑性力学の復習
5.ひずみ増分理論と全ひずみ理論の比較 前回の復習
関連する塑性力学の復習
6.単軸圧縮・平面ひずみ圧縮のスラブ法による解析 前回の復習
関連する塑性力学の復習
7.塑性変形の数値シミュレーション 前回の復習
関連する塑性力学の復習
8.冷間変形時の不均一変形・局部変形,結晶における変形 学部にて受講した加工学や機械材料に関する知識の復習
9.転位論,変形に伴う材料特性の変化,加工硬化のメカニズム 前回の復習
学部にて受講した加工学や機械材料に関する知識の復習
10.X線回折法による結晶方位の測定 前回の復習
11.X線回折による集合組織測定 前回の復習
12.加工と熱処理による材料特性の変化,回復と再結晶,相変態現象 前回の復習
学部にて受講した機械材料に関する知識の復習
13.熱間加工・制御圧延(TMCP)プロセスによる材料組織制御法 前回の復習
学部にて受講した機械材料に関する知識の復習
14.大ひずみ加工による材料組織制御 前回の復習
15.その他(トピックスの紹介) 前回の復習

評価方法と基準

複数回のレポート(60%),および最終課題(40%)により評価し,60点以上を合格とする.

教科書・参考書

特に指定しない.必要に応じ,プリントを配布する予定.

履修登録前の準備

本科目は学部講義「塑性と加工」・「加工学」・「マテリアル・サイエンス」を受講していることが望ましい。

オフィスアワー、質問・相談の方法

研究室に在室している時は特別な事情がある場合を除き対応します。
メールによる質問は、随時受け付けます。

環境との関連

環境関連科目 (環境教育割合 5%)

地域志向

地域志向ではない科目

社会的・職業的自立力の育成

知識活用力を育成する科目

アクティブ・ラーニング科目

能動的な学修への参加を取り入れた授業が1コマ分以上

最終更新 : Sat Sep 24 08:38:49 JST 2016