Japanese / English

1M986000

先端ものづくり特論

Advanced Product Technology and Engineering

開講部

大学院理工学研究科 修士課程

開講学科

電気電子情報工学専攻

開講学年

1年次

開講時期

前期

単位数

2

単位区分

特修

系列区分

特論

講義区分

講義
教授上野和良この授業の2016年度のアンケートを参照
講師松原義久
講師柴田英毅

授業の概要

技術は製品となって初めて価値を生む。先端LSIのような先端製品のものづくり(先端ものづくり)では、電子工学だけでなく、材料、化学などさまざまな知識を応用・集積化して、基礎研究から製品化・量産まで結びつけるものづくりが日々行われている。企業等においては、このような先端ものづくりの人材が求められている。本コースでは、企業の第一線で先端ものづくりを行っている技術者から、その開発動向、開発事例を学び、先端ものづくりに必要な姿勢を学ぶ。また、集積回路を応用した製品の分解・解析を通じて、先端ものづくりの動向や背景を学ぶ。また講義中の議論やプレゼンテーションを通じて、企業等において求められる技術者の能力が何かを学び、自身のキャリアについて考える。【注意】本授業の内容は、最先端の半導体開発がトピックのため、半導体デバイスに関する基礎知識と本分野への強い興味を持っていることを前提としています。またプレゼンテーション、分解実習実施のため、皆さんの受講機会を配慮しつつ、一定の人数に受講者数を制限しますのでご承知ください。

授業の目的

電子デバイス分野のものづくりの現場から、最先端企業や社会で求められる能力、知識について学ぶ。

達成目標

1.半導体集積回路(LSI)の歴史を説明できる。
2.先端LSIの製造プロセスや開発課題、今後の展望を説明できる。
3.先端ものづくりのための開発の進め方や体制の実際を説明できる。
4.企業で行われている人材育成のしくみや実際を説明できる。
5.企業の技術者・研究者に求められる能力やキャリア目標を説明できる。
6.実際の市場に出ている半導体製品の技術動向を説明できる。

授業で使用する言語

日本語

授業計画


【授業計画】【授業時間外課題(予習および復習を含む)】
1.先端ものづくりとは(導入、ガイダンス) シラバスを確認する
2.半導体の歴史と微細化の進展 事前配布資料(1)を予習
3.先端LSIの種類と製造プロセス概要 事前配布資料(2)を予習
4.先端LSIを支える多層配線技術と適用限界 事前配布資料(3)を予習
5.微細化によらない高付加価値技術(TSV/3次元積層デバイス、白色LED) 事前配布資料(4)を予習
6.微細化によらない高付加価値技術(MEMSデバイス、光伝送システム) 事前配布資料(5)を予習
7.先端LSIの開発から量産まで:開発体制と開発の進め方の実例 事前配布資料(6)を予習
8.企業が求める人材と先端ものづくりのキャリア形成 事前配布資料(7)を予習
9.グループ討議(「先端ものづくりに必要な人材とは?」)と発表 配布資料1−7を復習。プレゼンテーション準備
10.2016年度半導体製品動向
本講義では最先端の集積回路で使用される半導体技術を理解し、技術的な課題や技術的動向を考察する。
事前配布資料8を予習
11.市場製品の解析(1)
現在の半導体市場では、半導体技術の微細以上に製 品のモジュール微細化競争が活発化している。特に、スマートフォンを代表とする一般的携帯電気製品の構成要素である製品モジュールの微細化は劇的である。本講義では市場製品の分解を通して、電源、通信、演算処理、センサー、表示デバイスの各モジュール半導体製品構成の基礎を理解する。
事前配布資料9を予習
12.市場製品解析(2)
グループに分かれて具体的な市場製品の分解を行う。分解に伴うガイダンスを行い、市場製品を各モジュールに分解して、各モジュールの機能や部品構成を理解しモジュール機能をグループ毎で理解する。
事前配布資料10を予習
13.市場製品解析(3)
グループ毎の具体的な市場製品の分解実習結果発表を行い、スマートフォンやタブレットなどの半導体製品構成を理解する。
事前配布資料11を予習
14.半導体プロセス開発と不良解析
先端技術開発において、プロセスや設計に起因した 不良が発生し、プロセスが完成するまでには不良解析技術は必須である。この講義では、不良解析に関する技術を紹介し、各解析技術を理解する。開発過程での不良原因を特定する方法や具体的な不良事例を学習し、先端技術における半導体プロセスと設計のつながりを理解する。
事前配布資料12を予習
15.技術論文や特許出願
企業では、技術開発の過程で独自の技術に関しては 論文発表や特許出願を行い、企業の開発アクティビティを示す機会がある。この具体的事例を紹介しながら、企業における研究発表や特許出願かつについて理解する。
理解度レポート
半導体技術ノード、半導体製品モジュールに関する キーワードに基づいたレポートA4(2枚)を提出。
インターネットなどを用いて類似項目を検索し、レポートを作成。

評価方法と基準

2-9回:50%(発表内容40%,プレゼンテーション技量10%)
10−15回:50%(レポート)
合格判定:上記合計の60%以上を合格とする

教科書・参考書

特になし、講義中に資料等配布。

履修登録前の準備

半導体集積回路工学、半導体デバイス・プロセス工学、材料物性学等の基礎知識を有することが望ましい

オフィスアワー、質問・相談の方法

講義開始前及び終了後直接相談を受ける
随時メールにより質問、相談に応じる

環境との関連

環境関連科目 (環境教育割合 5%)

地域志向

地域志向ではない科目

社会的・職業的自立力の育成

知識活用力を育成する科目
対人基礎力を育成する科目
対自己基礎力を育成する科目
対課題基礎力を育成する科目

アクティブ・ラーニング科目

能動的な学修への参加による授業が概ね半数

最終更新 : Sat Sep 24 08:19:27 JST 2016