A0513000
機械設計製図3 |
Machine Design & Drawing 3 |
開講部 | 工学部 |
開講学科 | 機械工学科 |
開講学年 | 3年次 |
開講時期 | 前期 |
単位数 | 2 |
単位区分 | 選択必修 |
系列区分 | 専門 |
講義区分 | 製図 |
教育目標 | D-3 |
授業の概要
機械の設計製図課題を通して,構想設計→機械要素の選定と技術計算→3D CADによる基本〜詳細にわたる段階的設計→後工程(CAMなど)という一連のプロセスについて学ぶ.
具体的には,まず,手書きによるコンセプトスケッチと仕様の策定→部品の階層構造の確定→3D CADによる基本検討→詳細設計,という典型的な設計の流れを学ぶ.ついで,エンドエフェクタ付きのロボットアームを例として,動力・機械要素・機構を有する機械の仕様を決定,構想設計,設計計算を行い,各部の形状と動作を3D CAD上にて決定し,最終的に図面およびレポート(計算書)を作成するまでの過程を学ぶ.
授業の目的
3D CADを用いた機械設計の方法を学ぶ.特に,手書きスケッチ,樹系図と3D CADのモックモデル手法を使った基本設計,モデルの破綻を防ぐための拘束等のルールを理解する.
そして,機械設計を伴う課題から,要求される機械を構想し,具現化し,意図を意図を伝える図面と設計根拠を提供するための方法を学ぶ.既存の設計結果のトレースではなく,自分で設計をするという態度を身につけてもらいたい.
達成目標
1. | 与えられた機械設計課題(2016年度はエンドエフェクタ付きのロボットアーム)について,実世界のニーズに着目したうえで構想設計を行い,コンセプトスケッチ(ポンチ絵),樹系図,数値化された要求仕様をにまとめることができる.
|
2. | コンセプトスケッチや仕様から,3D CADと,レイアウトスケッチ→1フィーチャパートからなるアセンブリ→パートのフィーチャ作り込み,という,段階的に複雑さを増す方法のモデリングを行い,それぞれの段階での設計結果を提示することができる.
|
3. | 3D CADのモデリングにおいて,形状への依存が少ないフィーチャ設定や拘束を行うことができる.
|
4. | 与えられた機械設計課題について,3D CADを用いて,加工・組立指示に使うことのできる組立図と部品図を作成することができる.
|
授業で使用する言語
授業計画
1. | ガイダンス
解説:3D CADを用いたモデリングと設計プロセスの基礎
|
2. | 以降,課題「グリッパ機構をもつ小型多関節ロボットアーム」を実施
解説:ロボットアームとグリッパ機構の概要(種類と基本的構造,応用)
解説:構想設計の方法
構想設計開始
|
3. | 解説:ロボットアームのコンセプトスケッチと技術計算
構想設計(続き)
設計計算開始
|
4. | 設計計算(続き)
|
5. | 解説:3D CADによる基礎検討と詳細設計
モックモデリング開始
設計計算(続き)
|
6. | モックモデリングと設計計算(続き)
|
7. | モックモデリングと設計計算(続き)
設計レポート提出(授業終了時)
|
8. | 解説:基本〜詳細移行設計(部品配置,形状最適化,図面作成)
詳細設計開始
|
9. | 詳細設計(続き)
|
10. | 詳細設計(続き)
|
11. | 詳細設計(続き)
|
12. | 部品図作成開始
|
13. | 部品図作成(続き)
|
14. | 部品図作成(続き)
|
15. | 部品図作成(続き)
成果物提出(授業終了時)
|
評価方法と基準
期限内に提出された設計レポートと成果物の妥当性ならびに完成度を評価する.
1. 設計レポート: ポンチ絵・コンセプトスケッチ・計算書・樹系図・設計手順・考察からなる.
2. 成果物: 毎回の検図(進捗チェック)にて提出した検討図を蓄積したもの,ならびに完成品(部品図・組立図)のCADファイルからなる.
配点は以下のとおり.
設計レポート50点,成果物50点
(期末試験はない)
教科書・参考書
教科書:塚田忠夫「機械設計・製図の実際」サイエンス社
参考書:
筒井真作・西川誠一「初歩から学ぶ3次元CAD活用設計再入門」日刊工業新聞社
國井良昌「めっちゃ、メカメカ!リンク機構99→∞」日刊工業新聞社
米田完・坪内孝司・大隅久「はじめてのロボット創造設計 改訂第2版」講談社
熊谷英樹「新・実践自動化機構図解集」日刊工業新聞社
畑村洋太郎「続・実際の設計」日刊工業新聞社
履修登録前の準備
教科書(第3刷以降)を入手する.
3D CAD (Autodesk Inventor)のパート,アセンブリ,図面作成の基本的手順をマスターする.機械設計製図2において,CAD版「歯車減速機」の課題を経験していない場合は,事前に自習で身につけることを強く推奨する.
学習・教育到達目標との対応
1. | (D-3)機械を製作し運用するために必要な工学特有の手法(計測,制御,設計,加工,ICTなど)に習熟し,それらを問題の状況に応じて適切に使うことができる. |
オフィスアワー、質問・相談の方法
環境との関連
地域志向
社会的・職業的自立力の育成
アクティブ・ラーニング科目
授業の到達目標と各学科の学習・到達目標との対応
- (D-3)機械を製作し運用するために必要な工学特有の手法(計測,制御,設計,加工,ICTなど)に習熟し,それらを問題の状況に応じて適切に使うことができる.
最終更新 : Sat Sep 24 08:00:37 JST 2016