Japanese / English

L0986900

応用数学

Applied Mathematics

開講部

工学部

開講学科

情報工学科

開講学年

2年次

開講時期

前期

単位数

2

単位区分

選択

系列区分

専門

講義区分

講義

教育目標

B-2
准教授篠埜功この先生のアンケート一覧を参照

授業の概要

音声や画像などのデータのコンピュータによる処理において離散フーリエ変換が用いられるが、この講義ではその基礎となるフーリエ級数展開ができるようになることを目的とする。フーリエ級数展開への導入として最小二乗法、直交関数展開を説明する。フーリエ級数展開は直交関数展開の一例である。フーリエ級数展開の理解は、その後の信号処理の講義において学習するフーリエ変換、離散フーリエ変換の理解の基礎となる。

授業の目的

最小二乗法、直交関数展開、フーリエ級数展開を学習することにより、音声処理や画像処理の基礎を身につけることができる。

達成目標

1.最小二乗法を理解し、与えられたデータ列や関数を、一次関数、二次関数等で近似できるようになる。
2.直交関数系とは何かを理解し、いくつかの直交関数系の例について、与えられた関数の直交関数展開ができるようになる。また、与えられたいくつかの関数から直交関数系を構築するシュミットの直交化という計算手順を理解し、簡単な例について計算によって直交関数系を構築できるようになる。
3.直交関数展開の重要な一例であるフーリエ級数展開ができるようになる。

授業で使用する言語

日本語

授業計画


【授業計画】【授業時間外課題(予習および復習を含む)】
1.導入、最小二乗法(1)
・データ列の直線(一次関数)による近似
教科書p.1-2を予習
2.最小二乗法(2)
・データ列の二次関数による近似
教科書p.4-10を予習
3.最小二乗法(3)
・データ列の三次関数による近似
・データ列の、ある決まった複数個の関数の線形結合による近似
教科書p.11-14を予習
4.最小二乗法(4)
・関数の、ある決まった複数個の関数の線形結合による近似
・直交関数系
・重み付き最小二乗近似
教科書p.16-23を予習
5.最小二乗法(5)、直交関数展開(1)
・列ベクトルの最小二乗近似
・関数の、直交関数系の線形結合による近似
・直交関数系の例 ---ルジャンドルの多項式
教科書p.24-32を予習
6.直交関数展開(2)
・直交関数系の例 --- 三角関数
・直交関数展開
教科書p.33-36を予習
7.直交関数展開(3)
・直交関数展開の例 --- フーリエ級数展開
・重み付き直交関数系
・重み付き直交関数系の例 --- チェビシェフの多項式
教科書p.37-38を予習
8.中間試験
・第1回から第7回までの内容の理解を確認する筆記試験を実施し、終了後、解説を行う。
これまでの内容を復習しておく。
9.直交関数展開(4)
・重み付き直交関数系の例 --- エルミートの多項式、ラゲールの多項式
教科書p.39-42を予習
10.直交関数展開(5)
・重み付き直交関数系による直交関数展開 --- チェビシェフの多項式、エルミートの多項式、ラゲールの多項式
・計量空間
・計量空間の例 --- n次元ユークリッド空間
教科書p.43-51を予習
11.直交関数展開(6)
・コーシー・シュワルツの不等式
・三角不等式
・正規直交系
教科書p.52-57を予習
12.直交関数展開(7)
・直交射影
・直交基底
・シュミットの直交化
教科書p.58-65を予習
13.直交関数展開(8)
・シュミットの直交化の例
教科書p.66-67を予習
14.直交関数展開(9)
・シュミットの直交化によるルジャンドルの多項式の計算
教科書p.68-69を予習
15.期末試験
・第1回から第14回までの内容の理解を確認する筆記試験を実施し、終了後解説を行う。
これまでの内容を復習しておく。

評価方法と基準

中間試験40点満点, 期末試験50点満点, レポート等10点満点とし、
中間試験M点、期末試験F点、レポート等R点のとき、
R+M+F*(100-(R+M))/50 点を合計得点とする。

教科書・参考書

教科書:これなら分かる応用数学教室,金谷健一著,共立出版
この本はフーリエ級数への導入として最小二乗法の解説から入っており、分かりやすい。講義はほぼこの本に沿って行う。1章および2章の内容を解説する予定である。必ずしも本を持っていなくても板書だけで分かるように説明するが、2章までの内容も全部扱うわけではないので、本を読むことによって講義の内容を補うことができる。この本は画像処理の研究者によって書かれており、将来、信号処理(画像や音声等)の方面に進むなら3章以降の内容も役に立つと考える。

履修登録前の準備

線形代数,微分積分についての基礎を学習していることが望ましい。

オフィスアワー、質問・相談の方法

授業前後、あるいは電子メールで随時

環境との関連

環境に関連しない科目

地域志向

地域志向ではない科目

社会的・職業的自立力の育成

対課題基礎力を育成する科目

アクティブ・ラーニング科目

能動的な学修への参加を取り入れた授業が1コマ分以上

授業の到達目標と各学科の学習・到達目標との対応


最終更新 : Sat Sep 24 07:47:18 JST 2016