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相対論と量子論の基礎演習

Exercise on Fundamentals of relativity and quantum mechanics

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教授高河原 俊秀
教授前田 健吾この先生のアンケート一覧を参照

授業の概要

講義科目である「相対論と量子論の基礎」に対応する演習科目である。講義内容の理解を深め、実際の問題解決に必要な計算技術の習得を行うために毎回レポート課題を課す。対応する講義と同一担当者による連続開講となっており、講義とセットで履修することが望ましい。

授業の目的

演習を通じて、講義科目「相対論と量子論の基礎」の理解を深めることを目的とする。

達成目標

1.アインシュタインの相対性原理の必要性を説明でき、ローレンツ変換を用いて光速不変の法則や速度加算の法則が理解できる。
2.4元速度ベクトルを用いた相対論的運動方程式が理解できる。エネルギー・運動量ベクトルを用いてエネルギーの表式を書き下し、非相対論的極限においてニュートン力学との比較・考察ができる。
3.物質の粒子性とミクロな粒子が示す波動性について理解でき、コンプトン効果、物質波について説明できる。
4.波動関数を用いた力学変数の期待値の計算ができ、固有値や固有関数の意味が理解できる。
5.シュレディンガー方程式を一般的に書くことができ、1次元の井戸型ポテンシャルなどの簡単な系で方程式を変数分離法を用いて解くことができる。
6.1次元系において、シュレディンガー方程式の解から、調和振動子や散乱問題が理解できる。

授業で使用する言語

日本語

授業計画


【授業計画】【授業時間外課題(予習および復習を含む)】
1.光探究の歴史とマイケルソン・モーレーの実験、ガリレイ変換 二次元行列の計算、参考書1p70を予習すること
2.ガリレイ変換とローレンツ変換、時刻の遅れ、ローレンツ収縮、速度の加算 参考書1のp76、p90 主にローレンツ変換
3.4元速度ベクトル、固有時間、ベクトルのローレンツ変換、特殊相対論におけるパラドックス 参考書1の主に第6章の固有時間及び4元速度ベクトルを予習すること
4.運動法則:4元運動量ベクトルの導入、相対論的質量、相対論的方程式 参考書1第6章第2節の速度、運動量、運動方程式を予習すること
5.特殊相対性理論の応用:光のドップラー効果、核分裂エネルギー 参考書1の第6章第6節の「質量」と「エネルギー」を予習すること
6.波動力学入門:光量子仮説、ド・ブロイ波、平面波の表式、初等ベクトル解析 主に参考書2の第2章第3節、第3章の第2節を予習すること
7.波動力学I:力学変数の演算子、期待値、シュレディンガー方程式と確率保存則 主に参考書2の第3章第2節、第3節を予習すること
8.波動力学II:シュレディンガー方程式の変数分離、固有値、固有関数、エーレンフェストの定理 主に参考書2の第3章第2節、第4節及び第5章第2節を予習すること
9.シュレーディンガーの方程式の解:井戸型ポテンシャルにおける束縛状態 主に参考書2の第6章を予習すること
10.ポテンシャル障壁における進行波・透過波・反射波の振幅 主に参考書2の第7章を予習すること
11.1次元調和振動子I:交換子、昇降演算子、個数演算子の導入 主に参考書2の第9章第1節、第2節を予習すること
12.1次元調和振動子II:固有関数の構築と不確定性原理 主に参考書2の第9章第3節、第5章第3節を予習すること
13.水素原子の固有関数 主に参考書2の第⒑章を予習すること
14.これまでの総復習 参考書1,2の該当部分の復習
15.学期末試験(全範囲)及び解説 参考書1,2の該当部分の復習

評価方法と基準

期末試験およびレポートなどの客観的な平常点で評価する。
それぞれの評価の割合は、期末試験50%、平常点を50%とし、合計して60%以上を
合格とする。

教科書・参考書

小林啓祐著「解析的延長がわかれば特殊相対性理論がわかる」工学社(参考書1)
原田勲、杉山忠男著「量子力学I」講談社基礎物理学シリーズ(参考書2)

履修登録前の準備

本科目の履修には、力学および線形代数の基礎を十分に理解していること、また「基礎電磁気学」および「基礎熱統計力学」を履修済みかまたは履修中であることが望ましい。

オフィスアワー、質問・相談の方法

授業前後の時間に受け付けます。簡単な質問であれば、メールでも対応します。

環境との関連

環境に関連しない科目

地域志向

地域志向ではない科目

社会的・職業的自立力の育成

対課題基礎力を育成する科目

アクティブ・ラーニング科目

能動的な学修への参加による授業が大部分

授業の到達目標と各学科の学習・到達目標との対応

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最終更新 : Thu Mar 23 21:10:56 JST 2017