Japanese / English

P0210100

LSI設計基礎

Introduction to LSI Design

開講部

システム理工学部

開講学科

電子情報システム学科

開講学年

1年次

開講時期

後期

単位数

2

単位区分

選択

系列区分

専門

講義区分

講義

教育目標

G-1
講師伊藤和人この授業の2015年度のアンケートを参照

授業の概要

LSI(大規模集積回路)とは微小な半導体チップ上に大規模な電子回路を作り込んだものであり、電子機器などに組み込まれて使用され、高速な演算処理や大容量記憶などを担っている。この授業ではLSIの基礎と設計の入門的事項について学ぶ。特にLSI技術の歴史、設計方式、設計とプロセスの関連、設計とCAD等について講義する。

授業の目的

近年の便利で快適な生活を支える技術として、大規模集積回路(LSI)は欠かせないものとなっている。私たちの身の回りにある電子機器や自動車、クラウドサーバ、工場で用いられる製造機器には多くのLSIが組み込まれて利用されている。この講義では、LSIとは何か、望む機能を有するLSIをいかに設計するのか、LSI設計の基礎を学ぶことを目的とする。

達成目標

1.LSIとは何か、LSI設計の手順はどのようなものか理解する。
2.現在のLSI回路方式の主流であるCMOS回路の動作原理と特徴を理解する。
3.LSIチップ上に電子回路を作る仕組みを理解する。
4.レイアウト設計自動化の基本的な手法を理解する。

授業で使用する言語

日本語

授業計画


【授業計画】【授業時間外課題(予習および復習を含む)】
1.「LSIとは」
・LSIとは何か
・集積回路の出現と微細化、大規模化の傾向
・LSIの作り方
参考書1の1.1、1.2、参考書2の58〜65ページに目を通す
2.「半導体とpn接合」
・半導体の性質
・ダイオードと整流作用
参考書1の1.3.1に目を通す
3.「MOSトランジスタ」
・MOSトランジスタの構造と特性
・NMOSとPMOS
参考書1.3.2、1.3.3に目を通す
4.「CMOS論理回路(1)」
・論理演算の基礎
・抵抗とNMOSを用いたインバータ
・CMOSインバータ
参考書1の3.2.1に目を通す
5.「CMOS論理回路(2)」
・NAND回路、NOR回路
・複合ゲート
参考書1の3.3に目を通す
6.「CMOS論理回路(3)」
・二進数と数値演算
・数値演算回路
参考書1の4.2に目を通す
7.「メモリ」
・メモリの分類(ランダムアクセス、逐次アクセス)
・読み出し専用メモリ
・読み書き可能メモリ
・FLASHメモリ
参考書1の4.6.3、参考書2の98〜107ページに目を通す
8.「LSIの製造」
・ウェーハプロセス
・シリコンゲートNMOSの製造プロセス
参考書1の1.4に目を通す
9.「CMOS論理ゲートのレイアウト」
・LSI内配線
・CMOSインバータレイアウト
・NANDゲートレイアウト
参考書1の5.1、5.2、5.3に目を通す
10.「LSI設計手順と設計方式」
・LSI設計手順
・フルカスタム/セミカスタム設計方式
・ゲートアレー方式
参考書1の1.2.4、5.4に目を通す
11.「スタンダードセルレイアウト設計」
・スタンダートセル方式におけるレイアウト設計
・セル配置設計
・セル間配線設計
参考書1の5.5、5.6に目を通す
12.「LSI設計と最適化」
・処理方式検討と高位設計
・LSI設計の自動化
・NP問題と発見的アルゴリズム
参考書2の112〜115ページに目を通す
13.「LSI設計用EDAツール」
・ハードウェア記述言語による設計入力
・論理/機能合成
・レイアウト設計とデザインルールチェック
・レイアウト検証
・回路シミュレーション
参考書1の5.2に目を通す
14.「LSIのテストおよび高信頼化」
・LSIの故障の種類
・LSI検査の方法
・冗長化による信頼性向上
参考書1の6.1に目を通す
15.「期末試験と解説」
[試験範囲]全範囲
小テストの問題を復習

評価方法と基準

小テスト20%(5回程度実施), 学期末試験80%の配分で評価し、総合点60%以上を合格とする

教科書・参考書

1.國枝博昭「集積回路設計入門」コロナ社
2.菊池正典「半導体のキホン」ソフトバンククリエイティブ社
3.西久保康彦「図解雑学最新半導体のしくみ」ナツメ社

履修登録前の準備

特になし

オフィスアワー、質問・相談の方法

電子メールで質問、相談を受け付けます。
メールアドレス: kazuhito@ees.saitama-u.ac.jp

環境との関連

環境に関連しない科目

地域志向

地域志向ではない科目

社会的・職業的自立力の育成

対課題基礎力を育成する科目

アクティブ・ラーニング科目

該当しない

授業の到達目標と各学科の学習・到達目標との対応


最終更新 : Thu Jun 09 09:30:02 JST 2016