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N0030701
N0030702

生理学I

Physiology1

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准教授福井浩二この授業の2015年度のアンケートを参照

授業の概要

全ての生命体は、様々な生理機能が正常に機能している事で維持されている(恒常性:ホメオスタシス)。また、生理機能といっても、分子レベルから社会に至るまでその幅は広い。本講義では、生命科学を学ぶ上で重要な、ヒトにおける各臓器・器官の配置や機能の理解を中心とした生理学の基礎を学習する。尚、生理学の範囲は広大である。よって、2年次前期に開講の生理学2とあわせ、30回で主要な範囲を学習する。

授業の目的

生命科学科において、今後の上級学年で様々な専門科目を履修する前に、生理学の基礎知識を習得する事を目的とする。

達成目標

1.生命科学を学ぶ上で重要な、生理学の基本的な考え方、生理学とは何かを理解する
2.ヒトにおける各臓器・器官の配置や機能の基礎を学習し理解する。
3.各臓器・器官の機能を学習する中で、各疾患との関係について理解する

授業で使用する言語

日本語

授業計画


【授業計画】【授業時間外課題(予習および復習を含む)】
1.生理学とは:初めに、本講義全体の流れと評価方法について説明する。その後、生理学と何か?生理学の種類や歴史にふれ、ホメオスタシスについて解説する。 ホメオスタシスについて予習すること。
2.体液について:水の生理学的性質、体液の組成などについて講義する。細胞内液と外液、間質液、水分摂取と排泄などをキーワードとして解説する。 水の生理学的性質、水分摂取と排泄、ヒトの体液組成に関する部分を予習すること。
3.活動電位:ニューロン内での情報伝達の仕組みについて、情報とはつまり何なのか、前半は脳神経系についてニューロンの構造について解説し、後半に膜電位・活動電位を中心として講義する。講義の終盤、跳躍伝導に関連させて、グリア細胞についても触れる。 ニューロンの活動電位に関する部分を予習すること。
4.シナプス伝達:ニューロン間での情報伝達機構の仕組みについて神経伝達物質の放出と授受を中心に抗議する。神経伝達不全により生じる脳神経疾患についても解説する。*神経伝達機構は、第3回と4回でセットになっているため、講義の進捗状況によっては、各回の内容が早まったり、前後する可能性がある。 ニューロン間での情報伝達機構、シナプス、神経伝達物質の範囲を予習すること。
5.筋の生理学1:筋の分類、その中でも骨格筋の役割や構造について講義する。筋収縮の仕組みや種類、筋節、明帯、暗帯などを解説する。 骨格筋の種類や構造について予習すること。
6.筋の生理学2:筋細胞の中での筋収縮のより詳細なメカニズムについて講義する。T管の構造、筋小胞体からのカルシウムイオン放出のメカニズム(CICR)を中心に解説する。 筋細胞レベルでの筋収縮のメカニズムついて予習すること。
7.筋の生理学3:筋収縮のメカニズムの中でも、アクチンとミオシンの滑走説、張力、加重を中心として講義する。*筋の範囲は3回連続して行うため、講義の進捗状況によっては、各回の内容が早まったり前後する可能性がある。 アクチン、ミオシン、トロポニンについて予習する。
8.中間試験とその解説 これまでの範囲で試験を行う。配布プリント、テキスト、板書および講義時に口頭で解説したことを出題範囲とする。詳細は第7回実施時の冒頭に説明する。
9.中枢神経1:神経系についての基礎、中枢神経と末梢神経の違い、それぞれの種類、脊髄神経、をキーワードとして講義する。 神経系の機能脊髄の構造について予習すること。
10.中枢神経2:末梢神経の中でも反射に重点を置き、その種類や実際に生体で起きる反応について講義する。受容器、効果器、アルファ運動ニューロンなどをキーワードとして解説する。 反射、運動ニューロンについて予習すること。
11.中枢神経3:遠心性、求心性の違いなどについて講義する。交感神経、副交感神経、自律神経の二重支配についても解説する。*中枢神経の範囲は3回連続して行うため、講義の進捗状況によっては、各回の内容が早まったり前後する可能性がある。 末梢神経と中枢神経との関係について予習すること。交感神経と副交感神経による二重支配について予習すること。
12.血液1:血液成分について講義し、血漿と血球、血清と血漿の違い、血漿タンパク質による浸透圧の調整を中心に解説する。血液型の違い、診断法なども説明する。 血液の分類と血漿タンパク質について予習すること。
13.血液2:循環器系の分野を中心に心臓の構造と働きについて講義する。心拍、拍動などについても解説する。体循環と肺循環、心筋についても触れる。 心臓の構造とその機能について予習してください
14.血液3:第13回に引き続き、循環器系の分野を中心に、血管の構造とその機能、血圧の仕組みなどについて講義する。*血液の範囲は3回連続して行うため、講義の進捗状況によっては、各界の内容が早まったり前後する可能性がある。 血管の構造とその機能について予習してください
15.期末試験とその解説 全ての範囲で期末試験を行う。配布プリント、テキスト、板書および講義時に口頭で解説したことを出題範囲とする。詳細は第14回実施時の冒頭に説明する。

評価方法と基準

講義は毎回プリントを配布、もしくは講義専用の配布用フォルダ内から履修者が各自で印刷する(どちらかは講義中に指示)。単位認定は、中間試験と期末試験の結果により行う。試験範囲は、教科書、プリント、追加資料、講義時の板書および口頭で解説した内容から出題する。中間試験と期末試験の配点は講義内で説明する。出席は出席管理システムにおいて行う。病欠等による欠席は医師による診断書や欠席届の提出がないと認めない。複数回の欠席は単位取得の意思がないものとみなし、単位認定は行わない。詳細については第1回目の講義で行う。生理学は非常に複雑である。よって毎回必ず予習と復習を行う事。

教科書・参考書

生理学テキスト(大地陸男 著、文光堂)。生理学1、2、細胞生理学では、すべての講義で同じ本を使用するので複数科目を受講する予定者は購入することが望ましい。他の生理学の教科書や参考書でもよいが、講義は指定した教科書に沿って行う。

履修登録前の準備

履修登録前であっても受講を希望する場合は、第1回目の講義より受講すること。その際も出席管理システムを使用する。

オフィスアワー、質問・相談の方法

基本的にはいつでもよいが、事前に連絡がすることが望ましい。

環境との関連

環境関連科目 (環境教育割合 5%)

地域志向

地域志向ではない科目

社会的・職業的自立力の育成

対自己基礎力を育成する科目
知識活用力を育成する科目
対課題基礎力を育成する科目

アクティブ・ラーニング科目

該当しない

授業の到達目標と各学科の学習・到達目標との対応

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最終更新 : Thu Jun 09 08:51:38 JST 2016