Japanese / English

Z3027000

人間関係論

Human Relations

開講部

システム理工学部

開講学科

教職専門

開講学年

1年次

開講時期

前期・後期

単位数

2

単位区分

自由

系列区分

教職

講義区分

講義
准教授岡田佳子この授業の2014年度のアンケートを参照

授業の概要

人と人との関係は、教職に限らずあらゆる職業や社会生活の基本である。本講義では自己の対人関係のあり方の特徴について心理学の視点から考え理解すること、および、人間関係に関する様々な理論や方法について学ぶことを主目的とする。
人間関係についての知識を真に役立つ知識とするためには、単なる知的理解では不十分である。人間関係に関する力は体験や実践を通して自ら気づき、考え、感じることで定着していくものである。したがって本講義では体験学習の理論と手法についてもなるべく時間を割いて紹介する。講義では具体的にやってみること、書いてみること、話してみること、自分に置きかえて考えてみることを重視した体験学習を多く取り入れ、また、実習として子どもを対象としたワークショップへのボランティアとしての参加を取り入れる。
教職を希望する学生および教養科目として履修する学生それぞれにとっての本講義の意義は次のとおりである。

教職を希望する学生:文部科学省の「今後の教員養成・免許制度の在り方について(答申)」(平成18年中央教育審議会)では、「相互に学習し合う集団学習の機会を充実するとともに、インターンシップや、子どもとの触れ合いの機会、現職教員との意見交換の機会等を積極的に提供することが必要である」としている。本講義では、グループで学び合う機会や、実習での子どもとの触れ合いの機会、実習先の専門家スタッフとの意見交換の機会を得ることができる。このような機会を通して、自己の対人関係のあり方について考え、教職への適性を考察することができる。また、講義や実習を通して教員として必要とされる基本的な対人関係の能力を身に着けることができる。さらに、子どもの社会性を育てるための様々な方法について学ぶことができる。

教養科目として履修する学生:自己の対人関係の特徴や傾向を心理学の視点から考察することによって自己を客観的に見つめる視点を養い、自己理解を深めることができる。また、人間関係に関する様々な知見を日常の対人関係にあてはめて考えることを通して、学んだ知識を自己の日々の人間関係の理解と向上に役立てることができる。さらに、子どもの社会性を育てるための方法について学ぶことで、親として、地域の一員として、その他様々な立場で子どもと関わる際の子ども理解に役立つ視点を養うことができる。

授業の目的

自己の対人関係のあり方の特徴について心理学の視点から考え理解すること、および、人間関係に関する様々な理論や方法について学ぶことを主目的とする。

達成目標

1.自己の対人関係の特徴や傾向について心理学の視点から考察し、説明することができる。
2.自己の感情、欲求、意見、考えを適切に他者に伝えることができる。
3.人間関係を育てる体験学習の理論と方法について説明することができる。
4.子どもとの触れ合いを通じて自己の人間関係について気づきを得て理解を深めることができる。
5.人間関係に関する知見を日常の対人関係にあてはめて考え、生かすことができる。

授業で使用する言語

日本語

授業計画


【授業計画】【授業時間外課題(予習および復習を含む)】
1.オリエンテーション:本講義の目的、概要、構成 シラバスを読む
2.対人コミュニケーションの基礎理論 配布資料を読み課題を行う
3.自己表現(1) 教師のためのアサーション 理論編 指定された文献等を読む
4.自己表現(2) 教師のためのアサーション 実践編 配布資料を読み課題を行う
5.自己理解(1) 人間関係に影響を及ぼす非合理な思い込み 理論編 指定された文献等を読む
6.自己理解(2) 人間関係に影響を及ぼす非合理な思い込み 実践編 配布資料を読み課題を行う
7.自己理解(3) 心理検査を活用した自己の客観的分析 分析結果をまとめる
8.人間関係を育てる体験学習の理論と実践(1) 体験学習の基礎理論 指定された文献等を読む
9.人間関係を育てる体験学習の理論と実践(2) 体験学習の実際[1] 構成的エンカウンターグループ、PA(Project Adventure) 実際に行われている構成的エンカウンターグループ、PAのプログラムについて調べる、まとめる
10.人間関係を育てる体験学習の理論と実践(3) 体験学習の実際[2] SST(ソーシャルスキルトレーニング) 実際に行われているSSTのプログラムについて調べ、まとめる
11.人間関係を育てる体験学習の理論と実践(4) 体験学習の実際[3] GEMS(Great Explorations in Math and Science:子どもを対象とした科学と数学の参加体験型プログラム) インターネットを使用してGEMSについて調べ、まとめる
12.実習(1) 実習の準備・事前学習 実習の内容を熟読し、実習の目標を立てる
13.実習(2) 子どもを対象とした体験学習プログラムへのボランティアとしての参加 実習のふりかえりを行い、レポートにまとめる
14.実習(3) 実習のふりかえり 発表の準備をする
15.まとめのグループワーク:自己の人間関係に関する気づきを話し合う 総復習を行う・レポートを作成する

評価方法と基準

授業時に提出する小レポート(20%)、課題(20%)、発表(20%)、期末レポート(40%)で評価し、総合点60点以上を合格とする。
なお、評価を受けるためには授業回数の2/3以上の出席が必要である。

教科書・参考書

○教科書
教科書は指定せず、必要な資料については講義中にプリントを配布する。また、授業で使用したスライド資料および配布資料はすべて配布フォルダにて公開する。

○参考書
・園田雅代・沢崎俊之・中釜洋子(2002)教師のためのアサーション,金子書房
・國分康孝(1996他)エンカウンターで学級が変わる 中学校編Part1〜3・高等学校編,図書文化社
・プロジェクトアドベンチャージャパン(PAJ)(2013)クラスのちからを生かす 教室で実践するプロジェクトアドベンチャー,みくに出版
・本田恵子(2007)キレやすい子へのソーシャルスキル教育—教室でできるワーク集と実践例,ほんの森出版

履修登録前の準備

教職受講者優先科目です。教職受講者以外の履修希望者が定員を超えた場合に1回目の授業で履修制限を実施します(教職受講者は履修制限の対象にはなりません)。そのため1回目の授業には必ず出席すること。

オフィスアワー、質問・相談の方法

授業の前後、および必要に応じて時間を調整します。
研究室在室中は基本的にはいつでも可ですが、事前にメール等で連絡をもらえると確実です。
メールでも質問を受け付けます。

環境との関連

環境に関連しない科目

地域志向

地域志向ではない科目

社会的・職業的自立力の育成

対人基礎力を育成する科目
対自己基礎力を育成する科目

アクティブ・ラーニング科目

能動的な学修への参加による授業が大部分

最終更新 : Sat May 14 13:01:01 JST 2016