Course title
5M5660001
Building Production 2

kanisawa hirotake Click to show questionnaire result at 2019
Course content
建築生産システムは、製造業等でいうなら試作の生産システムに類似している。世界から大きな評価を受けている我が国の自動車や電気製品の生産システムは、技能、特に職人技といわれる属人的な個性を排除することで発展してきた。トヨタ自動車のカンバン方式などはその代表例であり、今や国際語として通用するまでになっている。しかし、試作の工程は、不確定要素が多く、試行錯誤の連続である。そこでつくられるものは、基本的には1つ、多くても数個である。これらの製造プロセスには、マニュアルは勿論、詳細な設計図などは無く、通常、許容誤差などの数値が示され、ポンチ絵などと呼ばれる手書きのスケッチで検討されるだけである。
こうした一見、原始的にみえる生産こそ、最も高度で難度の高い生産システムである。建築の生産システムは、多分にこの生産システムの要素を含んでいる。これを理解するのは難しいが、本授業では、必読とされる資料の輪読、現場見学、実務者からの説明などを通して、建築技術の特質を理解しようというものである。
なお、現場見学や実務者とのディスカッションの効果を鑑み、履修希望者が多数の場合には選抜する場合があるので留意のこと。
Purpose of class
建築生産システム、すなわちは、建築のものづくりは、現場での摺り合わせとそれを可能にする職人という人的資源により成り立っているが、机上で理解するのは困難である。本授業の目的は、主にフィールドワークとPBLを通して建築生産システムの実際を学ぶことである。
Goals and objectives
  1. 建築のものづくりの特徴について理解すること
  2. 現場でのリアルな生産技術について理解すること
  3. 新技術や新制度などのキーワードを理解し、概略を説明できること
  4. 設計と施工の関係について理解すること
Language
Japanese
Class schedule

Class schedule HW assignments (Including preparation and review of the class.) Amount of Time Required
1. ガイダンス 次回以降、自分の研究テーマ、専攻分野についての説明資料を準備 180minutes
2. 日本型の現場摺り合わせ型の生産システムを理解する。
現場の設備を理解する。
ディスカッションをフィードバックした説明資料の修正 180minutes
3. 日本型の現場摺り合わせ型の生産システムを理解する。
工程の流れを理解する。
ディスカッションをフィードバックした説明資料の修正 180minutes
4. 日本型の現場摺り合わせ型の生産システムを理解する。
仮設の役割を理解する。
ディスカッションをフィードバックした説明資料の修正 180minutes
5. 日本型の現場摺り合わせ型の生産システムを理解する。
現場の組織編成、役割分担について理解する。
ディスカッションをフィードバックした説明資料の修正 180minutes
6. 日本型の現場摺り合わせ型の生産システムを理解する。
専門工事業について理解する。
ディスカッションをフィードバックした説明資料の修正 180minutes
7. 日本の総合工事業の役割と生産システム
総合工事業の組織と機能を理解する。
ディスカッションをフィードバックした説明資料の修正 180minutes
8. 日本の総合工事業の役割と生産システム
総合工事業が技術開発をする意味を考える。
ディスカッションをフィードバックした説明資料の修正 180minutes
9. 日本の総合工事業の役割と生産システム
インハウスに設計が存在する理由を考える
見学記録の作成 180minutes
10. 日本の総合工事業の役割と生産システム
名義人という専属的下請が存在する理由を考える
見学記録の作成 180minutes
11. 現場の環境技術
現場の廃棄物問題について考える
見学記録の作成 180minutes
12. 現場の環境技術
現場のゼロエミッションについて考える
見学記録の作成 180minutes
13. 日本の専門工事業の機能
職種のバリエーションを知る
見学記録の作成 180minutes
14. 日本の専門工事業の機能
施工図、製作図の機能と意味を知る
見学記録の作成 310minutes
Total. - - 2650minutes
Relationship between 'Goals and Objectives' and 'Course Outcomes'

レポート Total.
1. 25% 25%
2. 25% 25%
3. 25% 25%
4. 25% 25%
Total. 100% -
Evaluation method and criteria
現場見学に基づいて関連技術等を調査し報告書を作成の上ディスカッションする。
報告書の完成度、見学やディスカッションの態度等を総合的に判断する。
Textbooks and reference materials
大野耐一:トヨタ生産方式 脱規模の経営を目指して,ダイヤモンド社,1978
その他については、授業中に提示する
Prerequisites
各自の研究テーマが、建築のものづくりとどのように関係しているかを考え、その中で、疑問に感じることをリストアップしておく。
なお、本科目は、生産システム特論1とのセットでの受講を前提とする。また、現場見学の制約上、希望者多数の場合は、受講生を選抜する。
Office hours and How to contact professors for questions
  • 授業終了後の昼休みを基本とする。それ以外は、事前に連絡のこと。
Regionally-oriented
Regionally-oriented course
Development of social and professional independence
  • Course that cultivates a basic problem-solving skills
Active-learning course
Most classes are interactive
Course by professor with work experience
Work experience Work experience and relevance to the course content if applicatable
Applicatable 現場見学においては実際の建設現場を訪問し実務者から管理業務に関することや昨今の建設生産の問題等についてレクチャーを受ける。
Education related SDGs:the Sustainable Development Goals
  • 4.QUALITY EDUCATION
  • 9.INDUSTRY, INNOVATION AND INFRASTRUCTURE
  • 12.RESPONSIBLE CONSUMPTION & PRODUCTION
Last modified : Sat Mar 21 12:40:34 JST 2020