科目情報
3M309100
エネルギー材料創成化学研究 / Energy materials creation chemistry laboratory /Exercise 1
教授 大口 裕之
授業の概要
本研究では、持続可能社会の構築・発展に寄与する成果を挙げることを目指して、装置開発と薄膜合成を軸として、高度な機能性を有する薄膜を合成し、さらにその薄膜を用いたエネルギーデバイスの開発を行う。薄膜合成では、酸化物、窒化物、水素化物などの無機化合物を広く対象とする。そして、高真空環境下で原料の原子・分子を積み上げて得られる薄膜ならではの、高純度、結晶方位の制御、原子・ナノスケールでの形状制御などを駆使して、材料個々の機能性を最大限に引き出す。具体的には、室温で最高のヒドリドイオン伝導率を示す薄膜合成、電池応用が可能なリチウムイオン伝導性薄膜、圧電発電性能に優れた窒化アルミニウム薄膜などの合成を予定している。さらに、これらの薄膜を用いた全固体電池などの高性能エネルギーデバイス開発を予定している。
達成目標
  1. 薄膜成長装置およびこれらの装置に関連する部品の開発を実施し、装置開発の技術と知識を習得する。
  2. ハルスレーザー薄膜堆積法、スパッタリング法、蒸着法などの成膜手法を用いた薄膜合成手法を習得する。
  3. 薄膜の膜質評価および物性評価の一連の手法を習得する。具体的には、XRD、SEM、ラマン分光、AFM、インピーダンス測定、振動発電測定などである。
  4. 実験データの解析によって得られる情報を正確に理解し、さらにその情報に基づいて合理的な研究計画を立案できる能力を獲得する。
  5. 研究室ミーティングや国内学の学会において研究成果発表を行い、研究成果を正確に他者に伝えられる情報伝達能力を育成する。また、自らの研究に必要な情報を文献調査などにより自主的に収集する主体性を習得する。
授業で使用する言語
日本語(英語対応も可)
授業計画
研究活動は、初めに薄膜合成装置開発、次に薄膜合成と評価、最後に薄膜デバイス開発へと展開する。薄膜合成装置開発においては、装置設計、構成部品の組み上げ、性能確認、改修と修理などを行う。薄膜合成と評価においては、各自の研究テーマに沿って酸化物、窒化物、水素化物などの無機化合物を合成し、それらの膜質および物性を評価する。そして、合成と評価を繰り返して、最終的に高機能性薄膜を実現する。薄膜デバイス開発においては、独自開発した薄膜を積層や加工するなどしてデバイス構造を作製し、またそのデバイス特性を評価する。そして、デバイス構造作製と特性評価を繰り返して、最終的に高性能エネルギーデバイスを実現する。
評価方法と基準
日頃の研究姿勢、研究室ミーティングにおける研究成果などの発表、研究成果、学会発表、誌上発表などを総合的に判断して評価する。総合点が60点以上を合格とする。
教科書・参考書
指定しない。
履修登録前の準備
特にない。
オフィスアワー、質問・相談の方法
  • いつでも、直接またはメール等で。
地域志向
地域志向ではない科目
社会的・職業的自立力の育成
  • 知識活用力を育成する科目
  • 対人基礎力を育成する科目
  • 対自己基礎力を育成する科目
  • 対課題基礎力を育成する科目
アクティブ・ラーニング科目
能動的な学修への参加による授業が大部分
実務経験のある教員による授業科目
実務経験 具体的内容
該当しない 該当しない
SDGs(持続可能な開発目標)関連項目
  • 7.エネルギーをみんなにそしてクリーンに
  • 9.産業と技術革新の基盤をつくろう
  • 11.住み続けられるまちづくりを
最終更新 : Sun Mar 21 17:38:03 JST 2021