Z3740000
2 Physical Experiments
物理学は古代ギリシャの自然哲学に由来し、科学へと発展してきた経緯についての科学史をまず概説し、ニュートン力学から波動・熱力学、電磁気学、電子・原子・素粒子物理学へと至る現代物理学までの過程で、「自然の謎解き」に係る重要なきっかけとなり道標となった主要な実験について取り上げ、その本質的な理解を図り、理論と実験の両面からの統合により物理学を教える教育者としてのゆるぎい確信に裏付けられた実験・実習の指導力を身に付けることを目指す授業内容構成とする。
物理学の実験は、単に観察をし調べたことをまとめるということではなく、いわゆる『科学の方法』として確立されている一連の手続き、すなわち「仮説」→「推論」→「検証」の中の特に最後の検証の部分で行われことが多く重要な役目を負っている。いくら推論がつじつまが合い正しくても、現実の自然界では起きてないことが実験で確かめられた場合には、その仮説は棄却される。逆に、仮説が正しいことが確認された場合の喜び感激は物理実験の醍醐味である。そうした感動を追体験できるような楽しい授業展開を目指す。その際、高校物理を履修して来なかった諸君にも無理なく分るように基礎知識にも触れながら授業を進める。
- 基礎的知識の理解に努め、実験の目的を的確に把握し、生徒の立場に立って様々な工夫をしながら実験を組み立てることができる。
- 各自で考案したアイデアをグループ内で積極的に協議し、実験の役割を決め、自分の務めをしっかりと果たすことができる。
- 実験結果を理論値と比較し相対誤差を出し、実験の成否を正しく考察することができる。
- 実験の目的、方法、内容、結果、考察毎にレポートのまとめをしっかりとできる。
|
Class schedule |
HW assignments (Including preparation and review of the class.) |
Amount of Time Required |
1. |
ガイダンス、授業の進め方と諸注意、速度と加速度、落下運動と重力加速度gの測定 |
レポート作成 |
120minutes |
2. |
仕事とエネルギー、力学的エネルギー保存の法則 |
レポート作成 |
120minutes |
3. |
抵抗力がする仕事、衝突と運動量保存の法則、 |
レポート作成 |
120minutes |
4. |
力のつり合いと回転のモーメント、、重心の求め方、物体の比重と浮力、圧力に関する実験、大気圧・水圧の測定 |
レポート作成 |
120minutes |
5. |
波の性質、ウェーブマシン実験器や音叉の実験、弦や弦巻ばねや管を用いた実験 |
レポート作成 |
120minutes |
6. |
弦の振動と定常波、気柱共鳴管による音の波長の測定、共振現象 |
レポート作成 |
120minutes |
7. |
ヤングの実験、ばね振り子と単振り子、円運動と単振動、,「波を表す式」を単振動から導き表計算ソフトで簡単に可視化するシミュレーション実習 |
レポート作成 |
120minutes |
8. |
比熱の測定、ボイル・シャルルの法則の確認実験、断熱膨張・収縮と温度変化 |
レポート作成 |
120minutes |
9. |
干渉の条件、(作図での確認),光の波長の測定(ヤングの干渉実験、回折格子)、様々な干渉現象(薄膜、空気層) |
レポート作成 |
120minutes |
10. |
光のスペクトルの観察、分光分析(元素ガスの種類特定)、直視分光器による蛍光灯の観察、白熱電球を用いた「ウイーン変位側」の確認 |
レポート作成 |
120minutes |
11. |
箔検電器を用いた各種静電気の実験、静電場と静磁場の測定、電位のイメージを表計算ソフトで簡単にPCシミュレーションし立体表示・可視化する実習、ポテンシャルと力の関係の直感的理解 |
レポート作成 |
120minutes |
12. |
直流回路の:電圧、電流、抵抗の測定、「キルヒホッフの法則」の検証、ジュール熱 |
レポート作成 |
120minutes |
13. |
コンデンサーの仕組みと特性実験、コンデンサーと交流回路、コン デンサーに蓄えられるエネルギーと仕事
|
レポート作成 |
120minutes |
14. |
電流の作る磁場、ローレンツ力、電磁誘導とコイルを用いた実験、「宇宙の4つの力」と原子力についての理解を促す思考実験、放射線の特徴と測定 |
レポート作成 |
120minutes |
Total. |
- |
- |
1680minutes |
Relationship between 'Goals and Objectives' and 'Course Outcomes'
|
レポート |
提出物 |
Total. |
1. |
30% |
0% |
30% |
2. |
15% |
20% |
35% |
3. |
15% |
20% |
35% |
Total. |
60% |
40% |
- |
Evaluation method and criteria
レポート(60%)と提出物(40%)で評価。
上記の合計点において60点以上を合格とする。
(60点:本講義において必要最低限の知識が修得できているとみなされるライン)
Textbooks and reference materials
特に、必要なし。授業毎のレジメと実験・実習プリントとワークシートによる。
高校物理の教科書や参考書があれば、持参することを薦める。
Office hours and How to contact professors for questions
Non-regionally-oriented course
Development of social and professional independence
- Course that cultivates a basic problem-solving skills
About half of the classes are interactive
Course by professor with work experience
Work experience |
Work experience and relevance to the course content if applicable |
Applicable |
講師は,講師は,大学・高校・研究機関等において当該科目の指導経験や研究経験を有する。それらの経験をふまえ、講義中で言及する。 |
Education related SDGs:the Sustainable Development Goals
Last modified : Sun Aug 29 04:03:05 JST 2021