Course title
N1620500,P1620100,Q1620900,R1620700,V16203002
Mathematical Model Analysis of Society Nature

muto masayoshi Click to show questionnaire result at 2018
Course description
微分方程式モデル、進化ゲーム理論、繰り返し囚人のジレンマなどを用いて、社会現象や自然現象をモデル化し、数理的に分析し、解釈するという一連のシステム科学の手法を身につける。
Purpose of class
進化ゲーム理論・微分方程式モデル・繰り返し囚人のジレンマの基礎を習得し、社会現象や自然現象のモデル構築の基礎を作る。
Goals and objectives
  1. いくつかの社会現象・自然現象にかんする数理モデルを立てて分析・解釈できる。
  2. 進化ゲーム理論の基本ロジックを理解し、相互作用する多主体の動態を分析・解釈できる。
  3. 囚人のジレンマの繰り返しゲームの構造をよく理解する。すなわち、二主体間の長期的な相互行為における共生の技法としての多様な戦略同士の複雑な相互作用を分析・解釈できる。
Language
Japanese
Class schedule

Class schedule HW assignments (Including preparation and review of the class.) Amount of Time Required
1. イントロダクション、微分方程式の基本
・講義全体の内容を紹介
シラバスをよく読んでくる 100minutes
2. 1変数のダイナミクス、人口のモデル
・微分方程式モデルの基本となる1変数の微分方程式を解説
・特に、生態学や人口学(社会科学の一分野)で基本となるdx/dt=kx型からはじめる
・一次元ベクトル図と定常点の安定性を修得(システムの安定性を考えるうえで定常点の安定性はきわめて重要)
教科書の該当箇所をよく読んでくる 200minutes
3. 2変数のダイナミクス、ベクトル図
・2変数での微分方程式系のダイナミクスをベクトル図を用いて解説
・dx/dt=0, dy/dt=0の解が均衡
・ダイナミクスが均衡にたどり着くか否かなどをベクトル図で判断
教科書の該当箇所をよく読んでくる 300minutes
4. 局所安定性解析1、軍備競争の力学
・前回内容の2変数での微分方程式系における均衡の安定性を判断する方法を解説
教科書の該当箇所をよく読んでくる 300minutes
5. 局所安定性解析2:捕食者と被食者の相互作用
・前回内容を引き続き、生態学の具体例にあてはめて解説
教科書の該当箇所をよく読んでくる 300minutes
6. ゲーム理論の基礎:2×2対称ゲーム
・ゲーム理論の基礎である、2人2選択肢で対等なプレイヤーからなる2×2対称ゲームを中心に解説
教科書の該当箇所をよく読んでくる 200minutes
7. 進化ゲーム理論1:レプリケーター・ダイナミクス
・進化ゲーム理論はゲーム理論に微分方程式や差分方程式を組み込んだもので、ダイナミクスを扱える
・レプリケーターダイナミクスは、利得が高い主体が増殖するというメカニズムが組み込まれた動学で、最も基本的な進化ゲーム理論のモデル
授業資料や参考書の該当箇所をよく読んでくる 300minutes
8. 進化ゲーム理論2:進化的安定戦略
・進化的安定戦略は、少数の主体が突然変異しても利得が稼げず淘汰されるような、そのような安定性をもった多数をしめる戦略のこと。
授業資料や参考書の該当箇所をよく読んでくる 200minutes
9. 繰り返し囚人のジレンマ1:しっぺ返し戦略
・ワンショットの囚人のジレンマ・ゲームを繰り返し行うのが繰り返し囚人のジレンマ(IPD)
・しっぺ返し戦略は、IPDの代表的な戦略
授業資料や参考書の該当箇所をよく読んでくる 200minutes
10. 繰り返し囚人のジレンマ2:パブロフ戦略等の多様な戦略
・前回に引き続き、IPDの解説。
・IPDには本来的には無限に多種類の戦略があるが、そこでの代表的な戦略を紹介
・パブロフ戦略は、成功したらそのままで、失敗したら手を変える、という戦略のこと
授業資料や参考書の該当箇所をよく読んでくる 200minutes
11. 繰り返し囚人のジレンマ3:無限回繰り返しと割引因子
・IPDを無限に繰り返すときには、将来利得をディスカウントして考える
・そのときに割引する係数が割引因子で、0より大きく1未満の値をとる
授業資料や参考書の該当箇所をよく読んでくる 300minutes
12. 繰り返し囚人のジレンマ4:繰り返し囚人のジレンマの進化ゲーム
・IPDの進化ゲームは、微分方程式を伴い、これまでの全内容をふまえた到達点
授業資料や参考書の該当箇所をよく読んでくる 500minutes
13. まとめと復習
・これまでの内容のまとめと問題演習を行う
授業資料や参考書の該当箇所をよく読んでくる 300minutes
14. 期末試験と解説 授業資料や参考書の該当箇所をよく読んでくる 400minutes
Total. - - 3800minutes
Relationship between 'Goals and Objectives' and 'Course Outcomes'

期末試験 Total.
1. 33% 33%
2. 33% 33%
3. 34% 34%
Total. 100% -
Evaluation method and criteria
試験=100%、ただし60点近くのボーダーの学生のみ、授業中の課題を考慮する
・60点はスライドの例題が解けるレベル
Textbooks and reference materials
【教科書】
盛山和夫・浜田宏・武藤正義・瀧川裕貴『社会を数理で読み解く——不平等とジレンマの構造』有斐閣, 2015

【参考書】
バージェス&ボリー『微分方程式で数学モデルを作ろう』日本評論社
大浦宏邦『社会科学者のための進化ゲーム理論入門』勁草書房
石原英樹・金井雅之『進化的意思決定』朝倉書店
佐藤 總夫『自然の数理と社会の数理I』『自然の数理と社会の数理II』日本評論社

佐伯 胖『「きめ方」の論理 ——社会的決定理論への招待』 東京大学出版会

土場学ほか『社会を〈モデル〉でみる』勁草書房
Prerequisites
2年次前期科目「社会と数理」を履修しておくことを強く勧める。また、基本的な微分積分の知識は前提とする。
Office hours and How to contact professors for questions
  • 木曜日のお昼休み、または授業後に講義室か研究室で。
  • もしくはメールで事前に連絡してください。
Regionally-oriented
Non-regionally-oriented course
Development of social and professional independence
  • Course that cultivates an ability for utilizing knowledge
Active-learning course
N/A
Course by professor with work experience
Work experience Work experience and relevance to the course content if applicable
N/A 該当しない
Education related SDGs:the Sustainable Development Goals
  • 2.ZERO HUNGER
  • 8.DECENT WORK AND ECONOMIC GROWTH
  • 9.INDUSTRY, INNOVATION AND INFRASTRUCTURE
  • 11.SUSTAINABLE CITIES AND COMMUNITIES
  • 14.LIFE BELOW WATER
  • 15.LIFE ON LAND
Last modified : Sun Mar 21 17:44:03 JST 2021